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(07)
「遙さん…どこにいるの……?」
適当に捜していても見付かるわけがなく、1人でブラブラしていた
見渡すと周りは薄暗く、人の気配が感じれなかった
怖くなって走り出そうとした瞬間…
「志紅君っ!?」
慌てるような愛しい人の声
「遙…さん」
走って遙さんの元へ行く
怖くて遙さんに抱き着くと、優しく抱き締めてくれた
「まったく…なんでこんな所にいるんですか?……久原の縄張りだったから良かったものの…はぁ…」
頭上から大きなため息が聞こえて、ビクッと身体が強張る
迷惑…だったかな……?
「俺…遙さんに謝り、たくて、ずっと捜して、たら…ふぇっ…うぅ〜…」
抱き着きながら泣いてしまい、冷静になった今としては凄く恥ずかしい格好だ
泣き止んだ…けど、顔あげらんない…
「取り敢えず、本家へ行きましょう…話しは車で良いですか?」
にっこり笑いながら頭を撫でてくれる
コクッ…
恥ずかしいと思いながらも頷いて、遙さんのスーツの裾を掴む
ピクッと遙さんが反応する
「…こ、わいから」
…なんて言ったけど本当は遙さんとの距離を、少しでも縮めたかったからなんだ
まだ一回しか乗っていない、遙さんの車の助手席に座る
遙さんがゆっくり車を出した
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