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93゚
(02)

 
懍ちゃんと手を繋ぎながら皆のいる大室間に行く。
 
勿論懍ちゃんには秘密にしてあるので、懍ちゃんは不思議そうに俺を見てくる
 
「おにいちゃんきょうね、おかあさんとおとうさんとね、おたんじょうびかいするからはやくね?」
 
俺の手をブンブン振りながら廊下を歩く懍ちゃん。
 
そのお母さんとお父さんは、すぐそこの大室間にいるんですよ。
 
「それでね、なんでおようふくきがえたの?なにかあるの?」
 
「んー…それはねぇ…この扉開けたら分かるかもよ?」
 
懍ちゃんは目の前の綺麗な扉の前に立つ。
 
いつ見てもこの扉を開けるときはドキドキする。
だってなんか…怖いじゃん!!
 
でも懍ちゃんはそんな様子を全く見せず扉を開く
 
「「誕生日、おめでとう!!」」
 
懍ちゃんが入った途端、皆の祝福の声が部屋中に響いた
 
最初は吃驚したようだけど、意味を理解したのか笑って部屋の中に走り出した
 
まず抱き着いたのは両親…折角綺麗に化粧をしたのも関わらず、泣いてしまっている
 
そしてお世話になっている親戚にお礼を言っていた
 
「懍ちゃん…ちょっと来てくれる?」
 
ケーキを頬張りながら着いてくる懍ちゃんを気遣いながら歩き、台の上に懍ちゃんを乗せる
 
「えー…と皆さんお忙しいところ集まって頂き光栄に思います。今日は懍ちゃん…藤崎懍の8回目の誕生日です。そんな懍ちゃんに俺から歌のプレゼントです。では聴いてください」
 
なんだか結婚式みたいな挨拶になったが、気にせず歌を歌う
 

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あきゅろす。
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