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(13)

 
幸慈はそんな蓮さんに目にもくれず、俺をソファーに座らせてから、おばあちゃんを座りやすい低い椅子に座らせた
 
「なに…?どうしたの?」
 
居間にダルそうに蘭さんがきた
 
なんか、顔赤いし…腰押さえ……分かりました
 
もうなにも言いません
もう言いません
 
「あぁ、お前はばばぁを頼む。……しっかりヤられたなぁ…」
 
蓮さんにおばあちゃんを頼んでから、蘭さんを一瞥した
 
うわぁ…蘭さん顔真っ赤…蓮さんも凄いなぁ…
 
「……ッん」
 
いきなり膝に激痛が走って顔を歪める
 
幸慈を見ると片手で顔を隠していた
 
……?
そんな幸慈を蓮さんは爆笑していた
 
蓮さん、こんなキャラだったっけ?
 
「お前、少しは自覚しろ…はぁぁ…」
 
大きな深い溜め息をつかれる
 
なんか悪い事しましたか、俺。
 
「で?なにかあったでしょ。どうした」
 
まただ…
蓮さんなんでいつも分かるんだろう
 
動物との会話、夢、正夢になった事、身体が浮いたこと……
 
包み隠さず言うと幸慈、蓮さん、蘭さんは目を見開いた
 
え…?
いや、おばあちゃんも吃驚してるけどそこまでは…ねぇ?
 
「お前で2人目だよ……。詩遠」
 
そういって頭を撫でてくれる蓮さん
 
「お前が…そうだったのか」
 
蘭さんは懐かしむように言ってくれた
 
「………」
 
なにも言わず俺を見つめる幸慈
 
なに?
え、詩遠くん混乱中
 
「本当に…そんな事があるんだねぇ…良い力を貰ったね」
 
顔をしわくちゃにして笑ってくれたおばあちゃん
 
ばぁちゃんと…被る
 

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