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93゚
(03)

 
そして―――…
 
「生徒会長の宋麻 志紅です。さて、待ちに待った文化祭です。この2日間のために皆さん準備を頑張ってくれました。思い出深い2日間にしましょう」
 
志紅の言葉で文化祭は始まり、みんな各教室に戻っていく。俺達も生徒会に戻り、執事服に着替える。
 
生徒会室の扉を、志紅が開ける。もうそこには人がいて…わくわくしたのは言うまでもない。
 
『いらっしゃいませ。
sweet time へようこそ』
 
 
sweet time (別名、生徒会執事喫茶) は指名制になっていて、みんな接客。キッチン?役員にやらせてるんだ。後でお礼しなきゃ。
 
今は真矢の接客。真矢とはいろいろあったけど、今では仲の良い友達だ。話しを聞くには好きな人ができたらしい。
 
「うわ〜良かったじゃん!!」
 
「う、うん…でもやっぱり少し恥ずかしい」
 
そう言って照れて笑う真矢は素直に可愛いと思った。頑張って欲しいなあ。
 
「詩遠っ、志紅っ、
ごごごご指名入った!!」
 
憂が吃りながら俺達を呼んだ。真矢にごめんね。と謝り、ドアの方へ急いだ。
 
そこにいたのは…久しぶりに会った、幸慈がいた。ぎゅうと抱き着く。前はいつものように香っていた匂い。
 
「久しぶり」
 
「ああ」
 
そのまま唇を交わした。幸慈の細い唇は、俺に強い快感をもたらした。
 
幸慈の手が俺のリボンを取り払おうとしたとき、…気付いた。何人もの人がこちらを見ていたのを…。
 
「あ゙ーーっ!!」
 
穴があったら入りたいってのはこのことなんだな…最悪だ。
 


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