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TRANSACTION【BL】
敵対1*



「てめぇらっ・・・殺してやる、!
何するつもりだよ・・・っ、」


腕を後ろで拘束され、目隠しをされた
状態で今ここにいる。

俺はどうなるのか。

そして、どうしてこうなったのか。



それは、今日の朝に遡る。






「おい燐、上履き持ったか」

「あぁ」

「財布は」

「持ってる」

「ぞうきん三枚は」

「・・・持ったよ」

「ティッシュとハンか・・・」

「持ってるよ!
つーか全部旭がいれただろうが!」


念入りに持ち物チェックをする旭に、
俺は朝からイライラしていた。

子供じゃあるまいし、いちいちそんな
忘れ物するかっつの。


何故旭がこんなにも粘着質に
持ち物を気にしているのか。

そう、今日は入学式。


だからか知らないが、やけに旭が
父親ぶって心配している。


「大丈夫だから、もう行く」

「待て、燐!東に調べさせたが
どうやらあの学校には俺らの組と
敵対している組の跡取りがいるらし・・・」

「無視すりゃいいだろそんなの」

「バカ野郎向こうがどんな手を・・・」

「やべ、マジで時間無いからもう行くわ」

「っおい燐!」





そう、俺は旭の大事な話をしっかり
聞いていなかったのだ。

どんな見た目、どんな奴、何を注意すれば、
どう対応すれば。

今朝、旭の話を聞いていたら・・・




「お前だろ?旭組にはいった若いのって」

「はっ・・・!?おい!」


今朝、校舎に入る前に上級生が
目の前に立ちはだかり、俺を見た。

そしてそう声をかけると、一瞬で
俺を拘束してしまったのだ。

目隠しもされ、どこに連れていかれているかわからない状態で、今に至る。



「てめぇら、旭がこのこと知ったら・・・っ!」

「多分旭は一生知ることは無いだろうなぁ」

「・・・どういうことだ」

「いや、お前が知られたら困るんじゃない?」

「何言って、・・・おい!何してんだよ!
離せっ・・・やめろ!」

「旭に言えない俺たちの下僕入りの
恥ずかしい儀式をしようよ」








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