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闇の中 常世の呪縛
眠る魂 待つのは必然

水の上 欠片の呪縛
眠る魂 待つのは運命
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「!!」
聞き覚えのある歌声が、はっきりと聞こえた。
イズサイトは音のする方を向こうとするが、塔の中で響いていて方向が判断できない。
「イズサイト?突然どうした?」
「歌声が!あの歌声が聞こえたんだ!!」
ノーギュの問いに叫んで答えながら、辺りをキョロキョロと見回す。
「歌声?そんなの聞こえなかったぞ?空耳じゃないのか?」
「え?…いや、そんなはずは…確かに聞こえたんだ!」
「でもオレには聞こえなかったぞ?」
(どうして…!?確かにあの歌声が…)
イズサイトは眉根を寄せて俯く。
おかしい。
自分だけに聞こえる?
どうして。
確かに聞こえた?
勘違いじゃない。
イズサイトは目を閉じ、耳を澄まして集中する。
まるで、空気と闇と自分を一体化するように。




***
風は淀み 心は荒み
残る世界は −−よの−きしか −か−−みら−−
***

「聞こえた!!」
(勘違いでも聞き間違いでもない!)
目を開けてイズサイトは確信を言葉にする。
わずかに聞き取れない部分はあるが、確かに聞こえたのは、あの歌声。
昼間、そしてあの夢の中で聞いたもの。
「ノーギュ!もっと光を大きくしてくれ!!」
「は?どうしたんだよ?」
「いいから早く!この建物の中を照らすくらい大きな炎を頼む!」
「だからなんだって言うんだよ!?あーもー、とりあえず、イズサイト!オレから離れろ!!」
イズサイトの肩から飛び降りながら叫び、ノーギュはそのまま階段を数歩昇り、両手で炎を掴む。
言われたとおりノーギュから距離をとろうと、イズサイトはノーギュと逆の後ろに飛んで下がる。
イズサイトが飛び退くのを背中で感じ取ったノーギュはそのまま両の掌に炎を押し込むように力を込め、腕を空中に伸ばす。
「炎よ、風よ、光よ!讃え、踊り、煌めけ!!!」

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