王者立海生の日常 げんいちろうくん、誕生日おめでとう 「今日、まだよもぎから誕生日を祝う言葉をもらってないのだが?」 弦一郎が少し意地悪そうに言うと、 よもぎは暫し考え込んだ 「………………あ! わたしまだ今日おめでとう言ってない!!」 「今気づいたか」 ………………今ここで言ってくれないか? 弦一郎がよもぎと目線を合わせる こーやって改まって言うのは なんか恥ずかしいなあ、 と思ったが、 ちゃんと視線を合わせて言った 「お誕生日おめでとう、 ……弦くん」 「…ありがとう」 弦一郎はよもぎの頭を、ゆっくりと撫でた それがくすぐったくて、気持ちよくて、恥ずかしくて、嬉しくて、 よもぎは笑った 「………………よもぎには、一番最初に祝ってもらいたいのだが」 弦一郎がそんなことを言うのでびっくりしたが、 弦一郎が 暗闇でもわかるくらい顔を真っ赤にしていたので、 クスクス笑って 来年はそうする、 と約束を取り付けた [*前へ][次へ#] [戻る] |