王者立海生の日常
裏切り
―――――――チャリ、
「………………………………?」
エイシュンがよもぎの脇のテーブルに鍵を置く
「……………………ほんとにひどい、最低………っ」
「っ、…………………………先に裏切ったのは、アナタじゃないですか」
「!?え………………っ」
よもぎは驚いてエイシュンを見るが、エイシュンは視線を合わせることもなく言う
その声色は、どこか哀しげだった
「世話になりましたね、………………ワタシはこれでおいとまします」
「……………………………」
よもぎは携帯を握りしめたまま俯いている
「………………エイシュンさん、わたしは、」
よもぎがエイシュンの甚平の袖を掴むが
エイシュンはその腕を黙ってほどいた
「さらばです、 ――――――もう会うこともないでしょう」
エイシュンの背中が、扉の向こうに消えた――――
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