悪魔も喘ぐ夜
*
「あッ、あぁッ…!」
「ほら、どうして欲しいんですか?
言ってくれないとわかりませんよ?」
自分だって俺の体内でこんなにも脈打っ
てるのに、俺の表情を見下ろしてくる視線
は絡みついて言葉を促してくる。
“そんな意地悪をするならいらない”っ
て言えたらどんなに楽だろう…
でももう下半身が熱い。
思考まで茹ってしまうほどに。
仕返しでいらないと言ったところで、辛
い思いをするのは俺だって同じだ。
こ…これは変化球、だからっ
きっと、多分…
自分でもどういう理屈かわからないけれ
ど、とにかく何でもいいから理由が欲しか
った。
でなければ下半身が辛すぎる。
[*前][次#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!