悪魔も喘ぐ夜
*
それでも手の中のものは確実に熱をもっ
て上向いてきていて、俺はその幼いものの
皮を痛くない程度までゆっくりと剥いてい
く。
一度右手を離してその手に唾液を垂らす
と、今度は皮の下に隠れていた部分に掌か
ら唾液を塗りこむ。
「ぁっ、んっ…」
まだ変声期を迎えていない高い声が耳元
で恥ずかしく震える。
緊張なのか羞恥なのか、俺の腕の中で一
番弱い場所をいいように弄られながら俺に
しがみつき赤くなっている麗はなんとも言
い難い。
イケナイことをしている気に…ならなく
もない。
いやいや、俺は父さんの代理だから。
父さんの代理、父さんの代理、父さんの
代理…
耳にかかりそうな麗の上擦った吐息を意
識しないように頭の中で念仏のように唱え
続ける。
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