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悪魔も喘ぐ夜
*




「んっ…はぁっ…」


 先ほどとは打って変わった愛撫に戸惑

う。

 爪を立てられ痛みで尖っていた突起を

今度は擽るような舌先が撫でる。

 股間を鷲掴んでいた掌が、もう空っぽ

の袋を揉み込んでいる。


 どうしようもないのは俺の体の方で、痛

みの後のそんな愛撫に緊張が解れるばかり

か余計に感じてしまう。


 兄貴は何も言わなかった。

 ただ愛撫にだけ集中しているようで、い

つもの憎まれ口もないから余計に羞恥を掻

き立てる。


 左右の突起が兄貴の唾液に濡れて尖る頃

には、パジャマの股間を緩く頭をもたげた

ものが押し上げていた。


「兄貴…もう出ない…っ」


 声が震えるのは怯えのせいじゃない。

 沈黙に耐えられないのと、俺だけが感じ

ているようで居たたまれないのと、昨日腰

が立たなくなるまで吸い尽くされたそこが

もう限界だったから。


「昨日、教えてあげたでしょう?

 出なくたって気持ちよくなれるじゃない

 ですか、この体は」


 ようやく喋った兄貴の声は楽しそうで、

腰を上げるように言われてその通りにする

と下着ごとパジャマを脱がされてしまっ

た。


「あ、あれは…っ」


 昨日のことを言われると耳が熱をもつ。

 もう吐き出すものが無くなって、それで

も揺さぶられて喘いだことを。





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あきゅろす。
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