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愛してマスター!
脳内メーカー。

「キュナ…何か悩みでもあるの?働き過ぎてない?」
「ふふっ、ないですよ、マスター」


大袈裟な口調とその表情に笑顔で返すあたし。


「いや分かった、それが嘘なんだな」
「もーマスターったらぁ」


ちょっと前に流行った「脳内メーカー」というお遊び占いがある。
今二人で眺めているのは、あたしの診断結果。
それによるとあたしの脳内は、大量の“働”と“嘘”に囲まれた“悩”の文字列。

それをマスターが面白おかしくネタにしている、というわけ。


「マスターのもやってみましょうよ」
「うん。えー、かみかわほたる……はい診断」


パソコン画面に現れたマスターの脳内図は、ほとんどが“秘”で埋め尽くされていた。
その中にぽつりぽつりと、“愛”“悩”“謎”。
そしてもう一つ…


「猫」
「うん…猫だね」
「猫」


いわゆる前頭葉のそのまた最前列辺りに“猫”という一文字。
不思議過ぎるその脳内に、あたしはお遊びと分かっていながらも突っ込まずにはいられなかった。


「マスター」
「うん…」
「猫という単語に心当たりは」


マスターはバツが悪そうに俯いた後、ぽつりと呟いた。


「裏によく来る野良猫に、こっそりご飯あげてます…」


まさかホントに答えが返ってくるとは思わなかったが、同時にあたしはよく店の近くに現れる黒ぶち模様の猫のことを思い出した。

彼(彼女?)が来る度、パパ様はいつも困った顔しておずおずと追い払っている。ごめんなごめんなと呟きながら。
と言うのも、パパ様は犬や猫にアレルギー反応を起こすらしい。

そのためマスターは、大の動物好きなのにただの一度もペットを飼ったことがなかったとか。
そんな中、毎日のように顔を出す野良猫を見る内にとうとう我慢できなくなったのかもしれない。


「…秘密にしてね?」


真っ赤になって、気まずそうにあたしをチラリと見やったマスター。


「それが貴女の望みなら」


とカッコつけて答えてはみたものの…




可愛い秘密




マスターのそういうちょっぴり子供っぽくてあんまり我慢とかできないところ、キュート過ぎてあたし鼻血が出そうでたまりません。
猫って…猫…基本的にしっかり者の19歳(貧乳美少女)が内緒でにゃんこに餌やり…。

あーもう!こんなに萌える秘密なんて反則!








※ガレージ内に缶詰め常備。

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