アンタとオレの関係
-04
どうしよう………マジでドキドキするんだけど。。。
夾は真剣な顔をして待ってくれてる。
ちゃ、ちゃんと答えなきゃ!!
『お…れは……同性愛とかよくわかんない』
「…………………」
『そ、それに……もし、夾と付き合うことになった場合、きっと、てか絶対に俺が女役だろ?』
悲しいことに、体格差を考えるとそれが妥当だし。
夾は黙ったまま、小さく頷いて先を促す。
『俺……多分すぐにはソレを受け入れられない』
だって怖いし。
っていうか自分が何を言ってるのかわかんなくなってきた。
頭がぐるぐるするー………
と、夾が俺の背中を優しく撫でてくれた。
「遼。まだ、セックスのことは考えなくていい。俺に対する気持ちを教えてほしい」
は、恥ずかしー。
でも、付き合う上は必至のこと……だと思う。
現に、夾自身にそういうことしたいって言われたし。
『夾のことは、好きだよ。優しいし、一緒にいて楽しいし』
夾は、やっぱり真剣な目で俺を見ている。
俺は、夾の目を見たまま話し続ける。
『でも、夾への【好き】が友達としての【好き】なのか、恋愛感情としての【好き】なのかは、よくわからないんだ。この1ヶ月、そこんとこをよく考えたんだけど、結局答えは出なかった。……ハッキリしなくてごめんね』
ああ、やっぱり我ながら中途半端だ。
……俺ってサイテー。
そう思って俯いていたら、ギュッと抱きしめられた。
『………夾?』
「俺……すっげぇ嬉しい。お前がそんなに考えてくれてたなんて」
え、こんなんでそんなに喜ばれちゃうの?
「ひょっとして、最初に俺を受け入れられるかどうか言ってたのも…?」
『うん。夾への【好き】の種類を考えているうちにそこに行き着いた』
「なぁ、今はそこんところ詳しく聞きたい」
『っ! なんで……?』
「お前は、気持ちイイこと、好きだろ?」
『……うん』
「そして、俺と気持ちイイことすんのも抵抗がない」
『う……ん』
「じゃあ俺とのキスは?」
『は…ずかし……』
「恥ずかしいじゃなくて、嫌かそうじゃないかってこと」
嫌かそうじゃないか……で言ったら………
『嫌………』
「………え?」
『じゃ、ない……』
「それだけ聞ければ十分だ」
そう言った夾は幸せそうに笑ってて。
また俺はぎゅうぎゅう抱きしめられた。
あー………すこし、ほんの少しだけ、胸のつかえが取れた。
その日はそのまま、夾のところで抱き枕にされて眠ったのだった。
◆◇
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