アンタとオレの関係
-02
結局。
例の話をする雰囲気になるまでは、たわいもない話をすることになりました。
………たぶん。
だって、別に話し合ったわけじゃないし。
で、今。夾は俺の後ろにいたりする。
まぁ、ひろいソファの上で胡座をかいた夾の足の間に俺が座って、後ろから抱き込まれているわけなんだけども。
肩に乗った夾の顎が心地良い。
その体温が、心地……いい。
あ、眠くなってきた。
「遼?」
『んー?』
「……眠いのか?」
『んー』
「寝るなコラ」
むにー。
『………いひゃい』
ほっぺ伸ばすなー。
「痛いわけないだろ。力入れてないんだから。しかし、あんまり延びないな」
そんなやり取りばかりが続く。
もちろん、夾の望む雰囲気にはならず。
でも。なんだか空気が甘い………感じがする。
「ボケっとしてんなよ」
ほら、言ってることは乱暴だけど、言い方が拗ねてるし、何より囁く感じだし。
『ん……』
あ、首舐められた。(←寝ぼけ中)
「遼………」
と、そんな甘い空気の中。
ピー……カチャッ
ドタドタドタ…!
バンッ
「「「遼(くん)、大丈夫!!?」」」
『え………ぅえ?……ええ!?』
突然目の前に現れた有志、裕行会長、健ちゃん、和巴ちゃん、蒼太、宮古先輩。
しかも、みんな揃って必死な形相……から、安堵の表情へ。
と、俺の斜め後ろからご機嫌ナナメな声。
「……どういうことだ? 裕行?」
「いやぁ……この子たちがね、遼くんがお前に襲われてるかもしれないって」
「俺はそんなことしてないが?」
「でも、遼がここに向かってから1時間も経ってるんだ」
話をするにしてはちょっと長いだろう?と不機嫌そうに言うわんこ。
けどな有志。俺としてもあと30分は待ってほしかったぜ。
「んで、宮古は?」
「僕は話を聞いて……いてもたってもいられなくて………」
「ふーん?」
あれれれ………俺の後ろからドス黒い何かが。
「妙な言いがかりつけやがって………だいたい、マスターキー借りてきて人の部屋に侵入たぁいいシュミしてんじゃねーか。お前ら、間違ったことしてるってわかってんのか?」
「「「…………!」」」
Σやばいって! キレてるって! 怖いって!
「なんも言うことなけりゃ出てけ。俺は遼と大事な話の途中だ」
夾の言い分が正しい上に、これ以上はマズいと悟ったらしい裕行先輩がみんなを押して出ていった。
ちょ、俺も一緒に連れていってほしい……みたいな?(滝汗)
◆◇
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