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名前変換無極短小説 ※狂・グロ・微裏…含有※ shortの小ネタになるので内容が被ることがあります
2011-02-07(月)
私と髪と弟と(不二)



「ゆみねえ、また私のゴム使ってる!」


「あら、だってこのゴムとっても可愛いんだもの」


うふふっと妙に可愛らしく笑ったゆみねえは意地悪な風は全くなく、むしろ可愛いゴムと言われて嬉しくなった。それにしても私が使うより似合う。


「もー…、仕方ないなぁ」


諦めて別のゴムを取り出し鏡も見ずに適当に髪を括っていると背後からスルッとゴムを外された。


「おはよう姉さん」


「周助!なんで解くのよ!」


「僕がやってあげるよ」


だって適当に括ってるんだものと笑われて私は言葉に詰まった。まぁ良いか、周助ってば本当に器用で私が括るより上手いんだもの。


「一つ三つ編みにするね」


「周助は好きね、一つ三つ編み」


ゆみねえの言葉に後ろで周助が小さく笑った。時々首に触れる指がひんやりしていてビクッとなる。


「うん。姉さんは由美子姉さんと違って綺麗なストレートだから解いた時綺麗なんだ」


「ちょっとどういう意味よ周助…」


「ふふ…、姉さんできた」


「あ、ありがと」


解いた時が綺麗とか、周助が言うと何かいやらしく聞こえるのは私がスケベだからかしら。


「うん、帰ったら僕に解かせてね」


そう言ってうっすら見開いた目に何やら穏やかでない物を感じて私は素直に頷けなかった。
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