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「ふぁああ…。なぁ、俺達にもクリストキント来るかなあ。」
「…なんだギルベルト。今日はガラにもないことばかり言うんだな。」
「うるせー。クリスマスは子供の頃の気分に戻るもんなんだよ。」
「ははっ、まぁ兄さんの気持ちも分かるな。」

クリストメッテが終わっても、三人は未だに荘厳な雰囲気に浸っていた。

誕生を表すクリッペが沢山飾られた教会の中の明かりはロウソクだけ。そんな中でキリストが生まれたとされる真夜中に、彼の誕生を祝ったのだ。

余韻を楽しみながらバイルシュミット兄弟は家へと帰る。
白の絨毯がどこか不思議な気分にさせてくれた。

家につくとロウソクに火を灯す。
居間にある大きなクリスマスツリーの下にはまだ何もない。
皆して同じ事を確認してしまったようで、三人はくすくすと笑いあった。

「…それじゃあ子供らしく早く寝るか。」
「ふふっ、兄上が珍しいな…。」
「な…っ!俺だってそういう気分になる時はあるんだ!」

そんな話をしながら三人して寝室へ向かう。
小さい頃から三人の寝室は一緒なのである。

「それじゃあ、Gute Nacht。」

布団に入るとロウソクの火を消す。
Gute Nacht、と声を掛け合うと、三兄弟だ眠りについた。


今日は良い夢が見れそうだ。ひょっとしたら、クリストキントがやってくるかもしれない。

Gute Nacht。
おやすみ、こどもたち。



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