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□天女の微笑み(1ページ/1ページ)



「ケバブといえばヨーグルトソースだよな、ダコスタくん」


「どっちでもいいですよ、私は仕事で忙しいんです」


「そんな事言って、君まであの金髪お嬢さんと同じ味覚なんじゃなかろうな、ダコスタくん」


「どっちでもいいだけです!!それにあんなまだ幼い少女になんて態度をとるんですかっ」


「ダコスタくん、君は女性を見る目がないな〜。彼女はまだ蕾。これからだよ、これから」

「……なんでもいいです」

「冷たいね〜、ダコスタくんは。後で恋してもオジサンは助けてあげないからな」

何をふざけてるんですか、と一蹴した私、マーチン・ダコスタ


この時の少女と再び出会った日、俺は今日を少し後悔することとなる…ーー





−−天女の微笑み−−




チクタク
チクタク


規則正しく刻む針の音



チクタク
チクタク



時を刻み、その時だと時間を告げるのは時計だけではない




『なんとかなりまして??』


ピンクの妖精の微笑みには誰もかなわない


『アスランのこと、宜しくお願い致しますわ』


有無を言わさない笑顔に気づけば……



『アスラン、お前には失望したぞ』

『……私もです』



気づけば最前線で計画を遂行していた



『捕虜が逃げたぞっ』



「なんてことしてくれたんですか。計画がめちゃくちゃですよ!!」

「え……」



なんやかんやで運良くアスラン・ザラを救出出来た俺は彼と共にエターナルへ乗り込む



そして…ー



「ラクス・クラインですわ。またお会い致しましたわね、マリューさん」

「マーチン・ダコスタです」

「マリュー・ラミアスよ。このアークエンジェルの艦長よ」

「カガリ・ユラ・アスハだ。クサナギの艦長だ」



エターナル組はこれまた運良く、アークエンジェルと合流

同志として行動を共にすることとなった



「彼らは私の仲間です。私達はザラ議長にこれ以上ついていくことは出来ません」

きっぱり言い切る新しいボス

いや、俺達のリーダー

いやいやいや、指導者様


「なら、ここにいるのは真の平和を願う者達だけってことだな」


天女かと思った


(……)

なんだろう
頭の中で天使がラッパを吹いてチークダンスを始めた

「ん??ダコスタ……だったか??どうした??」

ジッと見つめていたのか、小首を傾げるカガリ・ユラ・アスハ様


「い、いえいえ。なんでもありませんっ」

慌てて首をふり、軍服の詰め襟を外す

そうか??と首を傾げたがすぐにラクス様達との会話に花を咲かせる、かの天女


なんてことだ……
声はまるで天界に住む女神のようだ


チークダンスを踊っていた天使は今では頭上で花を撒き散らしている


「惚れたな、ダコスタくん」

「へっ?!」


スススっと俺の真横にピタリとはりつき楽しげに囁く我らが砂漠の虎、バルトフェルド隊長

「彼女には頼れるナイトの少年がいるからな〜」

「隊長っ!!な、何をいってるんですかっ」

小声で思いっきり否定すると


「砂漠の虎とダコスタくんは何を話してるんだ??2人でなんだか楽しそうだな」


私も混ぜてくれ、と笑顔を向けられ

ドキュン!!!

天使がバズーカで俺の胸に風穴をあけた

「ま……マーチンと呼んで下さい」

これがキューピットの矢というのだろう

気づけば仰々しくお辞儀をしていた

「へ??」

目をまんまるくするカガリ・ユラ・アスハ様

「あ……いえ……な、なんでもありませんっ」

ハッと我にかえり慌てふためく俺

「そうか??」

キョトンとした顔でこちらを見られ、羞恥とは違う何かで体中が熱くなる

「カガリ〜、ラクス達と食堂で何か食べようって……」

突然、キラさんがどこからともなく現れ、天女を連れ出す

「キラっ」

カガリ様もキラが呼んでるからいくな、と去ってしまった

「あ……」

伸ばした腕は虚しく宙を掴む


「……」

「ほ〜らな、だから言っただろ。ナイトがいるって。ま、今回は運がなかったな、ダコスタくん」

やれやれ、と首を振る隊長に

「そんなんじゃありませんよっ」

歳だってけっこう離れてるんですからっ、となんでもないフリをしてその場を去った






「でな……だからな……なんだ」

廊下を漂っていると彼女の声が響いてきた


「そんなこと本当にあるのか」

「あるさ!!アスランだって……」



楽しげに話すカガリ様

横でそんなカガリ様を穏やかな顔で包み込むように話すアスラン・ザラ







(あの2人……)


2人を見た瞬間、全てを理解した

(自覚した瞬間に失恋決定だなんて全くツイテないな……)

通路の陰からそっと愛しの天女を見つめる


「……はははっ」

2人でいる事が幸福そのもののような2人

そんな2人を見て


『なんとかなりまして??』

かのピンクの妖精の言葉を思い出す

ピンクの妖精……もとい、ラクス様に笑顔で命令……いや、お願いされなければ彼、アスラン・ザラを助けたりはしなかっただろう


そして…ー


「あはははっ……」


彼女のこんな笑顔を見ることも出来なかっただろう




『フッ……俺って結構いい仕事したよな』








満たされた心と、実はけっこう傷ついている心を抱えくるりと方向転換をした






貴女の笑顔を守りたい…ー







fin.









アホ画像で終わる…(笑) ←(作画P様のコメント)




★以上PPコンビ様のコラボ作品のお届けでした〜vvv
いやぁ…良い作品を読ませて(見せて)頂きましたっ!(大真面目★)
わたしもマイナー路線を充実させるべく精進せねばっ(笑)と奮起いたす心持ち
であります。

いつもOFFで遊んで下さっているPPコンビのお二人に心からの感謝をこめて…

「敬礼っ(ビシ)」



でも…ひとこと言って良いですか?

わたし…アスカガスキー★なんですけど…?(爆)
え?見えない?(爆)



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あきゅろす。
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