すたん←リオン
▼リオン視点
スタン、スタン。
僕は…僕は…此処に――！
『あ、そうだ！あいつ、アイスキャンディ好きだったよな。それにプリンも』
……スタン……。
触れようとしても
僕の手が
彼に触れることは
もう、ない……。
『すみませーん、アイスキャンディのすっごく甘いの下さーい！あ、ふたつ♪』
今、僕は
君の目の前に
居るのに
『おっ、プリン発見っ！ひゃ〜！うまそ〜』
どんなに名前を呼ぼうが
どんなに手を伸ばそうが
『あ、あとは花か…。うーん、リオンは……薔薇……かな？うん！そうしよう！』
届くことのない
儚ない幻想。
スタン、
覚えてるか？
感じてるか？
僕の存在を
僕の在り方を
僕は、例え姿形が
なくなろうと
ずっとスタンを
愛してる。
愛し続ける自信がある。
ずっと、側に居てやる……。
毎年、この季節になると
必ず置かれる
紅い薔薇とプリン
そして
溶けたアイスキャンディ
end
(好き過ぎて成仏できん)
07.7.17
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