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1st ダニーは爆撃機のクルーで、何故戦うのかを詩に詠んだ オービットはヘロイン中毒で、何故打つのかを詩に詠んだ マニは詩人になりたくて、何故生きるのかを詩に詠んだ ヨーコは友達の詩を見て、失恋はカナシイと詩に詠んだ マホはヨーコに共感して、失恋は本当にカナシイよねと詩に詠んだ エリコはマホに共感 トモミはエリコに共感 戦争は悲劇 ヤクは薬ではない ニーチェとイエーツが大好き 共感 耽美 2nd 康夫は工場で一日中ボタンを押していた 智子は医療事務の学校で一日中ボールペンを回していた 智子はインターネットで康夫の詩を読んだ 康夫はブコウスキーに自分を重ねていた 康夫はブコウスキーに自分を重ねていたが 酒もタバコも競馬も女もやらなかった 谷川俊太郎が好きな智子は 写真や花畑やクマのプーさんが好きだった 康夫は智子と恋に落ちた 智子は康夫の詩の世界に恋をし 康夫は孤独からの脱出と 毎晩ささやく愛の言葉に恋をした 康夫はブコウスキーやチャックパラニュークを 智子に読ませ 谷川俊太郎や宮沢賢治はクズだと智子に言った 智子は康夫の思うとおり 谷川俊太郎の全集を売ってタバコを買った すでに智子は康夫がブコウスキーじゃないことに気付いていた 3rd ビーノに乗りながら 道路際のドブ川に気がついた ドブ川はせせらぎもせず 馬鹿みたいに無垢な空を映し出していた おれは少し笑って ビーノのアクセルを開けた 粘着質のヘドロを内包した鏡は 真実を映し出している 無垢の中からは無垢は生まれない 真実の中には真実はない 探してる場所にはきみの望む物は無い  [管理] |