【ＮＨＫマイルＣの勝因敗因】競馬において「展開」というファクターがいかに重要か。そう思い知らされる大波乱だった。もちろん、レースレコードで楽勝したジョーカプチーノは決して恵まれたとは言えない。初経験の東京芝マイルという舞台で、レース前には隠されていた高い資質が引き出されたとみるべきだろう。
問題は２着以下。そろって大敗した人気どころは、展開のアヤで全く力を出せていない。ポイントは馬群の固まり方にある。逃げたゲットフルマークスの１０００メートル通過５７秒２は決して遅くないが、この馬についていったのは勝ち馬だけ。１０馬身近く離れて進んだ３番手以降は、芝Ｇ１としては相当緩いペースだった。
１６頭の強豪が引っ張り合って一団で進めば、外枠勢は距離ロスをしいられ、内枠勢はゴチャつく。２＆３着は３番手集団を先導した２頭。終始外を回らされてスタミナをそがれたブレイクランアウト、直線入り口でまともに挟まったアイアンルック、強引に進路を取って降着になったサンカルロは、追い込み脚質の危うさを露呈してしまった
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