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(………小娘が)


豊かな輝きは黄金を臨界させていっそ紅い。

光のそのままの色彩は
海の波間のそのままの流れでもあった。

金色の
爪が滑る。

金色の
髪に潜る。


(数多の星々は皆塵芥にすら満たぬ屑ばかり)


金色は硬質に
輝かしく
金色は柔軟に
明るみを

白い指で撫ぜ梳いて
絡むしなやかさに
表情無き苦笑を
紅い冷眼は自嘲を。

するりと
軌跡は澱みなく流れ。


唇に金の粒子
燃え立つ。

光源は何処からか
つり上がるは
あまりにあえやかな。


「貴様も、屑か……?」


紅を煌めく金糸は煌々と
陰影は鮮やかに
対照の柔らかい明るさを揺らめかす金色を覆った。

髪に埋めた指を離して
しかしまた触れる輪郭。

線を辿る。

唇と唇
近い。


天井いっぱいに広がるは壮麗な星空の幻灯
まさに銀河系の瞬きの著しさ。

何処までも
宇宙の無限をも模して。



「なにをさがしているの」


宇宙の青
遠く天体の光源

ぱちりと
瞬く様に開かれて
しかして
緩やかに所作。

金の繊細な睫の下に青。

透き通った球面に
金色は
弾かれて
映されて
溶かされた。


「いつの間に目覚めていた?」


「ねてない」


「……ふ、欺かれたぞ」


「あたしのこと、呼んだ、でしょ」


同じく金の長い睫とその下に
深い艶やかな紅い虹彩は僅かに開かれる。

ほんの少し、だが。

されども紅に金色の煌めきは入り込み
鮮烈に流れを潤ませる。

残像のやきつくように
閉ざしても美しいまま消えない。




二人の上に広がる銀河の幻灯は
本物の宇宙さながら
息衝く瞬きの光達。

遠く弱く
近く強く。



「小娘が」


「ぜんぶ、聴こえてるよ」



微粒子は触れ
金に融ける金。

ささやかな戯れを
意味も無く
また繰り返しながら。













(星を探している。私だけの星を。)


光色シーラカンス
























20091029

雑記Log

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