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世界の政治・経済日程(2011年12月〜12年2月) (世界)

ロシアのWTO加盟交渉が11月10日、妥結した。最後の難関だったグルジアとロシアの2国間交渉がまとまったことを受けて、加盟作業部会が加盟文書を採択した。12月15日からのWTO閣僚会議で加盟が承認されることは確実だ。今後、ロシア議会の批准などを経て、遅くとも2012年7月までに正式加盟が実現することになる。

 11月の「OPEC市場月報」によると、OPEC(イラクを除く11ヵ国)の10月の日量平均原油生産量は2,727万バレルで、前月に比べ8万5,000バレル増加した。国別では、リビアの26万4,200バレルの増加が最大で、クウェート(2万5,700バレル増)、アンゴラ(1万4,200バレル増)が続いた。一方、ナイジェリア(7万1,400バレル減)、サウジアラビア(7万100バレル減)、ベネズエラ(3万5,700バレル減)、イラン(2万2,900バレル減)などは減少した。

 OPECバスケット価格は、10月第1週に1バレル当たり100ドル以下の水準まで下落したものの、欧州債務危機の解決策と、米国と中国の経済に期待を寄せる株式市場の動きを受けて、再び上昇基調になった。月平均では106.32ドルと、9月から5.30ドル下落した。11月14日時点では112.69ドルをつけている。

 OPECは11月8日、「石油市場見通し2011年版」を発表、原油価格は投機行為の影響を大きく受けて変動が激しいと指摘。OPECバスケット価格の長期的な見通しとしては、35年には1バレル当たり133ドルに達すると試算している。なお、同見通しでは、原油価格の前提となるOPECバスケット価格を1バレル85〜95ドルと設定しているが、OPECとしてはこれはあくまで仮定で、目標価格(ターゲットプライス)ではないと主張している(2011年11月14日記事参照)。

 OPECの次回総会は12月14日、ウィーンで開催の予定。

<12月>
11月29日〜12月9日 第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)(南アフリカ共和国・ダーバン)
12月1〜2日 WTO一般理事会(ジュネーブ)
12月5〜9日 第3回ASEAN鉱物相会議(AMMin)(ハノイ)
12月5〜9日 第11回ASEAN通信・情報技術相会議(ミャンマー・ネピドー)
12月7〜8日 NATO外相理事会(ブリュッセル)
12月12〜16日 第17回ASEAN運輸相会議(ATM)(プノンペン)
12月14日 第160回OPEC通常総会(ウィーン)
12月15〜17日 第8回WTO閣僚会議(ジュネーブ)

2011年11月30日 北米課

 11月のAPEC首脳会議、東アジア首脳会議も終わり、米国の財界やメディアの関心は徐々に、2012年11月の大統領選挙・議会選挙に移っていく。共和党の候補者争いが続く中、民主党候補としての地位を確立しているオバマ大統領は、選挙の最大の争点と見込まれる景気回復に向けて対策を急ぐ。11年末の議会では、超党派委員会による財政赤字削減策と、政権が推し進める給与税減税の延長と拡大の行方が審議される見込みだ。

<12月>
12月2日 米雇用統計(11月)発表
12月6日 カナダ中央銀行、政策金利調整日
12月9日 米貿易統計(10月)発表
12月13日 米連邦公開市場委員会(FOMC)
12月13日 米小売売上高(11月)発表
12月16日 米消費者物価指数(11月)発表
12月22日 米商務省、11年第3四半期GDP発表(確定値)

中南米課

 チリで、12月1〜3日に省エネ展「Expo Eficiencia Energetica」が開催される。チリのエネルギー省が8月にまとめた2010年のエネルギー需給動向(暫定値)によると、06年以降、エネルギー事情は大きく変化している。背景にはアルゼンチンからの天然ガス供給遮断と原油価格の高騰があり、07年から08年にかけてエネルギー危機ともいうべき事態を招いたことがある。政府もこれを踏まえて体制整備を進めており、省エネや再生エネルギービジネスに追い風が吹いている。

<12月>
12月1〜3日 省エネ展「Expo Eficiencia Energetica」(サンティアゴ)
12月1〜3日 第50回ビジネス賢人会議「CADE2011」(ペルー・クスコ)
12月2〜5日 第2回中南米映画促進展示会「VENTANA SUR」(ブエノスアイレス)
12月4〜6日 履物展示会秋冬2012「EFICA 85」(ブエノスアイレス)
12月6〜11日 第6回民芸品国際見本市(ブエノスアイレス)
12月7〜20日 第21回コロンビア民芸品見本市「Expoartesanias」(ボゴタ)
12月29日〜1月8日 コロンビア工芸展「Origen Colombia」(カルタヘナ)
中国北アジア課

 中国では、12月に翌年のマクロ経済政策の基本方針を決定する中央経済工作会議が開催される予定。世界経済の先行き不透明感が増す中、中国政府が現行の「積極的」な財政政策と、「中立的な」金融政策の枠組みを調整するかが注目される。

 香港は12月1〜3日に香港貿易発展局が主催する設計・イノベーション科学技術博覧会が開催される。毎回各国が交替で務めるパートナー開催国は、今回はドイツ。日本がパートナー開催国になった前回2010年には、世界各国・地域から383社の企業が出展し、日本からは開催地の香港の企業を除いて最も多い67社が出展した。

<12月>
12月1〜3日 香港貿易発展局設計・イノベーション科学技術博覧会
12月1〜3日 香港貿易発展局世界中小企業エキスポ
12月3〜11日 「IT Month」(台北)
12月7〜10日 「Automechanika Shanghai」(上海)
12月8〜10日 第10回冷凍・冷蔵食品産業大会(上海)
12月8〜10日 第18回広州国際ホテル設備用品展覧会
12月8〜10日 第18回広州国際食品・飲料展覧会
12月9〜11日 第14回中国北京国際家具・木工機械展覧会
12月中 第7回日中韓自由貿易協定(FTA)産官学共同研究(ソウル)
12月中 中国の中央経済工作会議
アジア大洋州課

 インドネシアのバリ島で11月17〜19日に開かれたASEAN首脳会議に併せ18日に行われた日・ASEAN首脳会議で、野田佳彦首相は2015年に構築予定のASEAN共同体に向け、総事業費2兆円規模のインフラ支援を行う考えを表明。経済支援や安全保障分野での協力などを盛り込んだ「日・ASEANバリ宣言」を採択した。ASEANでは、12月5〜9日に情報通信相会合、鉱物相会合、12月12〜16日に交通相会合が開催される予定。

 野田首相は12月28日からインドを訪問する。安全保障面に加え、貨物専用鉄道建設計画(DFC)やデリー・ムンバイ間産業大動脈構想(DMIC)といった経済面での協力について話し合う見込み。

<12月>
12月5〜9日 第11回ASEAN通信・情報技術相会合(ミャンマー・ネピドー)
12月5〜9日 第3回ASEAN鉱物相会議(ハノイ)
12月6日 オーストラリア準備銀行理事会
12月6〜10日 ランカウイ国際海運空輸展示会2011(マレーシア・ランカウイ)
12月7日 オーストラリア11年第3四半期GDP発表
12月8〜9日 パキスタンのムハラム・アシュラ―(イスラム教の休日)
12月12〜16日 第17回ASEAN運輸相会議(カンボジア・プノンペン)
12月28日 野田インド訪問(ニューデリー)
12月中 第15回中国・パ経済貿易合同委員会(パキスタン)
12月中 オーストラリア11/12年度(11年7月〜12年6月)中間経済・財政見通し(MYEFO)発表
欧州ロシアCIS課

 12月9日に開催される欧州理事会(EU首脳会議)では経済政策に焦点が当てられる。10月の欧州理事会とユーロ圏首脳会議で討議された経済ガバナンスの強化について、ファンロンパウ欧州理事会常任議長の報告に基づき、さらに議論を深める予定(2011年10月28日記事参照)。限定的な条約改正の可能性も含めて、ユーロ圏の経済収斂(しゅうれん)の強化や財政規制の改善、経済統合の強化について協議する。混乱が続く債務危機の打開に向けて、欧州の経済成長につながるようなイニシアチブを打ち出せるかどうかが注目される。

 12月中にEUとロシアの首脳会議が開催される。11月10日の作業部会で合意に達したロシアのWTO加盟(2011年11月11日記事参照)や、ロシアの現代化の促進やエネルギー分野での協力などについて協議する予定。また、12月19日に行われるEUとウクライナの首脳会議では、自由貿易協定(FTA)を含む連合協定について議論する予定。内容については大筋で合意しているが、ティモシェンコ前首相の処遇をめぐって両国・地域の関係は悪化している。連合協定の合意が発表されるかは流動的だ。

 2005年10月に始まったクロアチアのEU加盟交渉は11年6月末に終了した(2011年7月4日記事参照)。12月19日の加盟条約調印式後、クロアチア議会とEU加盟各国議会での批准を経て加盟する。欧州委員会は、クロアチアのEU加盟は13年7月になるとしている。クロアチアでは12月4日に議会選挙(1院制)が予定されているが、与野党ともにEU加盟には賛成のため、選挙結果がEU加盟プロセスに影響を与えることはないとみられる。

<12月>
12月4日 クロアチア議会選挙
12月4日 スロベニア議会選挙
12月5〜6日 イノベーション会議「Innovation Convention」(ブリュッセル)
12月14日 スイス議会、連邦参事会(内閣)の閣僚(7人)を選出
12月19日 クロアチアのEU加盟条約調印式(ブリュッセル)
12月中 EU・ロシア首脳会議(ブリュッセル)

欧州ロシアCIS課

 キルギスで12月1日、アルマズベク・アタムバエフ新大統領の就任式が行われる。10月30日に実施された大統領選挙の結果、首相のアタムバエフ氏が得票率63.24%で圧勝した。2010年4月のバキエフ大統領失脚後、暫定期間を経て同年7月に大統領に就任したローザ・オトゥンバエワ氏は今回の大統領選挙には出馬しなかった。ソ連崩壊後のアカエフ初代大統領、バキエフ第2代大統領とも、縁故主義に嫌気がさした市民の蜂起で失脚した。

 アタムバエフ新大統領は「すべての人のためのキルギス」をスローガンに掲げ、支持基盤の北部だけでなく、南部に多いウズベク系住民からの支持も獲得した。しかし、議会は3党の連立体制で、経済面では財政赤字が続くなど政権の不安定要素は多い。就任直後から難しいかじ取りを迫られそうだ。

 ロシアで12月4日、下院議員選挙が行われる。9月24日に開催された与党「統一ロシア」党大会では、メドベージェフ大統領が12年3月に行われる大統領選挙でプーチン首相を候補として推すことを明らかにした。他方、プーチン首相は、次期首相にメドベージェフ氏を指名する意思を示しており、下院選挙ではメドベージェフ大統領を同党の候補者リストの筆頭に据えて戦う可能性が高い。次期政権は現在の大統領と首相が入れ替わるプーチン・メドベージェフ体制になるとの見方が多い。

 12月15〜17日、第8回WTO閣僚会議がジュネーブで行われる。WTO作業部会が11月10日にロシアの加盟について合意しており、この閣僚会議で正式に承認され、遅くとも12年7月までに正式加盟が実現する見込みだ。

<12月>
12月1日 キルギス新大統領就任
12月1〜3日 第1回国際海洋会議「The World Ocean」(モスクワ)
12月4日 ロシア下院議員選挙
12月5〜9日 第21回国際ヘルスケア・医療技術・製薬見本市「Zdravookhraneniye」(モスクワ)
12月6〜9日 第86回ロシア国際映画市場(サンクトペテルブルク)
12月7〜9日 第2回国際水力利用施設展示会(モスクワ)
12月7〜10日 ロシア建設投資フォーラム(モスクワ)
12月15〜17日 第8回WTO閣僚会議(ジュネーブ)
12月22日 集団安全保障協力機構(CSTO)首脳会議
12月初旬 ロシア・ベラルーシ新ガス供給・輸送契約締結
12月中旬 EU・ウクライナ首脳会議
12月中 3ヵ国関税同盟首脳会議
12月中 CIS首脳会議(モスクワ)
12月中 韓国・ウクライナ政府間委員会(ソウル)
12月中 国際国境協力センター(ICBC)ホルゴス開所(カザフスタン・ホルゴス)
中東アフリカ課

 ドバイで12月4〜8日、国際糖尿病会議「World Diabetes Congress Dubai」が開催される。約1万5,000人の参加者が見込まれる、世界でも最大規模のヘルスケア関連会議。中東では成人の糖尿病罹患(りかん)者は5人に1人といわれ、特にアラブ首長国連邦(UAE)は糖尿病の罹患率が世界で2番目に高いとされる。会議を主催する国際糖尿病連合は、ヘルスケア需要の高まりや2011年9月に開催された非感染症に関する国連ハイレベル会議での議論を受け、今回の会議でも政府、産業界、民間団体などが具体的な取り組みについて活発に議論することを期待している。

 カタールのドーハで12月4〜8日、「第20回世界石油会議・展示会」が開かれる。天然ガス、再生可能・代替エネルギーなどの上流部門から下流部門までに携わる多くの関係者が世界各国から集まり、「石油・ガスのオリンピック」とも称される同会議は、1933年以降、3年ごとに開催されているが、中東での開催は今回が初めて。

 サウジアラビアで12月11〜14日、「サウジ・インフラストラクチャー・フォーラム・展示会」が開催される。フォーラムでの工業都市、道路、鉄道、港湾、空港などのインフラに関する投資機会やプロジェクトの紹介に加え、展示会、中国鉄建(CRCC)が建設・システム設計に参画しているメッカ巡礼のための軽量軌道鉄道(LRT)(Al−Mashaaer Al−Mugaddassah Metro)の視察ツアーも企画されている。サウジ政府は第9次5ヵ年計画(10〜14年)の中で、人口増加への対応、経済基盤の強化、国土開発のため、積極的なインフラ投資による持続的な経済発展を目指している。

<12月>
11月28日〜12月1日 石化産業・製品関連第6回国際展示会(リヤド)
11月30日〜12月3日 国際ゲーム見本市(ドバイ)
11月30日〜12月3日 国際キャラクターライセンス見本市(ドバイ)
12月4〜8日 国際糖尿病会議「World Diabetes Congress Dubai」(ドバイ)
12月4〜8日 第20回 世界石油会議・展示会(ドーハ)
12月6〜9日 工業機器技術関連国際見本市・会議「Makinat Lebanon」(ベイルート)
12月10〜13日 電力・エネルギー関連展示会「Electricx」「Wind tech」「Solar Tech」「Smart−Grid」、防火・セキュリティー関連展示会「MEFSEC」(カイロ)
12月11〜14日 サウジ・インフラストラクチャーフォーラム・展示会(ジッダ)
12月11〜15日 リヤド・モーターショー
12月13〜15日 国際消費財見本市「International Autumn Trade Fair」(ドバイ)
12月17〜20日 セラミック・衛生陶器関連展示会(カイロ)
サラブアフリカ課

 「第3回アフリカ官民連携(PPP)コンファレンス」が12月1〜2日、ナイロビで開催される。前回はアフリカの35ヵ国の政府・民間企業関係者200人が参加した。今回はエネルギー、運輸、通信、水に焦点を当て、採算を高めるための官民連携の仕組みの推進、パートナーシップの強化を目的とし、事業事例などを紹介する。

 コートジボワールで12月11日、議会選挙が予定されている。2010年11月の大統領選挙後、その結果をめぐって内戦状態に陥り、国際社会による経済制裁、敵対勢力間の戦闘、大規模な略奪や破壊、多数の住民の避難などで経済活動に深刻な打撃を受けた。新政権が11年5月に発足して以降、IMFによる融資やパリクラブの債務軽減などを受けながら経済再建を目指している。

<12月>
11月28日〜12月9日 第17回気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)(南アフリカ共和国・ダーバン)
12月1〜2日 アフリカ官民連携(PPP)コンファレンス(ナイロビ)
12月2〜5日 第3回ケニア建築資材展(ナイロビ)
12月3〜11日 国際企業・中小企業サロン(カメルーン・ヤウンデ)
12月9日 ギニア議会選挙
12月11日 コートジボワール議会選挙
12月12〜14日 ナイジェリア国際投資フォーラム(アブジャ)
12月12〜16日 アフリカ連合(AU)鉱物資源開発会議(エチオピア・アジスアベバ)
12月17日 ガボン議会選挙
12月中 ジンバブエ議会選挙
12月中 ジンバブエ国民投票


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