ねえ、あなたは天狗？キツネ？あまのじゃく？
それともただの
「う そ つ き」
明日、やっと会えると思ってたのに
急な任務が入っただなんて
からかうのもいい加減にしてちょうだい。
「大事な任務なんです」
「私より？ねえ、私より大事なの」
任務と私、あなたの天秤にかけてみてよ。
私の方が重いでしょう。勝つでしょう。
そう言って。
「そんなの決められません」
「いやよ！そうだ、風邪だって言って休んじゃいなさいよ」
天狗なんでしょう
キツネなんでしょう
あまのじゃくなんでしょう
なら、こんな嘘なんて簡単につけるわよね。
私に嘘ついたみたいに。
今から火影さまに嘘ついてきなさいよ。
「そんなわがまま言われても困ります」
「うそつき…！
いやっ、行かないで」
ねえ、あなた。
無事に帰ってくるよの一言でもいいの。
『いの―
サイには口止めされてたんだけど、
サイが明日行く任務は―――』
明日、会えなくてもいいの。
明後日も、その次の日も、あなたが生きてさえいてくれれば―――いいの。
「約束したじゃないっ、これからも一緒にいるって！
うそつきっ、うそつき！！」
「さようなら。
ありがとう。
ごめんなさい」
うそつき、
最後まで嘘でいて。
【あとがき】
あれですよ、この話のいのちゃんがわがまま自己中みたいに感じる人もいると思うんすが、サイが死ぬ確率100％の任務に行くってんで必死で止めてるだけなんすよ。
え？わかりにくいですか？そうですか。
『』のところはサクラかシカマルの言葉。
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