EMS-10
ヅダ(1番機)
ZUDAH
頭頂高：17.3m
重量：61.0t
出力：1,150kw
推力：58,700kg
主な搭乗者：ジャン･リュック･デュバル
武装
120mmザク･マシンガン
240mmザク･バズーカ
シュツルムファウスト
ヒートホーク
135mm対艦ライフル
シールド(白兵戦用ピック装備)
オデッサ作戦直前の宇宙世紀0079年10月、ジオン公国において、新型エンジン｢土星エンジン｣を搭載し、新世代の素材、制御システムを採用したモビルスーツEMS-10ヅダが完成したと報じられた。
しかしこれは、戦況が逼迫しつつあったジオン公国が、自軍や自国民に対する戦意高揚および地球連邦軍に対する欺瞞、すなわちプロパガンダの為に流した情報であり、実際のEMS-10は、宇宙世紀0075年初頭のコンペティションにおいて空中分解事故を起こして不採用となったEMS-04の外装を交換しただけの機体であった。
EMS-10とEMS-04の基本設計は全く変わっておらず、エンジン出力を限界まで上げると空中分解を起こすという欠陥もそのままになっている。
しかし、ヅダの加速性能は当時のMSの中でも群を抜いており、最大推力では地球連邦軍のRX-78ガンダムをも凌駕していた。
ヅダのエンジンは背部に露出しており、バーニアノズルの向きを変えるだけで失速する事なく急激な方向転換が行えたという。
ジオン公国によるプロパガンダ放送が流されたのとほぼ同時期、最終評価試験を行うために4機のEMS-10ヅダがテストパイロットのジャン･リュック･デュバル少佐とともに第603技術試験隊に配備された。
しかし、評価試験中にヅダ3番機がエンジンの暴走を起こし空中分解するという事故が発生。
EMS-10は、EMS-04と同じ設計であることが明らかになった。
この事実を知り、第603技術試験隊は試験続行が危険と判断し試験中断を決定する。
だが、その直後に第603技術試験隊はオデッサの敗戦によりHLVで宇宙へと敗走してきた多数の友軍が連邦軍に襲われている場面に遭遇。
友軍はHLVに搭載していたMS-06J陸戦型ザクⅡにて果敢に反撃を試みていたが、陸戦仕様のJ型では姿勢制御もままならず、一方的に撃破されていた。
この状況を見た第603技術試験隊のモニク･キャディラック特務大尉は、友軍を救援するためヅダの出撃を下命する。
この戦闘においてジャン･リュック･デュバル少佐のヅダ1番機は、地球連邦軍のRB-79ボール2個小隊を撃破、更に加勢に現われたRGM-79ジム6機のうち2機を直ちに撃破し、残りのジムを高速機動に誘い込み、3機を空中分解に至らしめるが、ヅダ1番機もエンジンが暴走して空中分解し、デュバル少佐も帰らぬ人となった。
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