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hotcake

「はい、万事屋銀ちゃん」
「よぉ、俺の誕生日は5日なんだ、材料代は出してやっからケーキ作っとけや」
「バカかオメーは」
「5日は夜に行く、空けとけ」
「死ねよ」

また、あのパターンである。

辰馬が居ない間の繋ぎはプラス四郎こと、ニコチン中毒のクソ土方。
体の相性はズブリを互いにしている内に合ってきた。
居酒屋や屋台で会えば先に酔わせ、アッチに金を払わせる技を覚え、気付いたら互いをズブリしあう関係となっていた。
誰でも良いという訳でも無いが、我ながら股が緩く、チンコの射的照準が甘いものである。

一方的な会話が電話を切られる事で終わると頭の中はケーキで一杯になってしまった。
最近食った甘いものと言えば饅頭と大福のあんこばかりだったのだ。
俺はパフェ、つまり生クリームの方が好きだ。
まだモンブランは遠慮したいが、生クリームだけでボール3杯分はペロペロ出来る自信がある。

俺は早速スーパーへ材料を買いに行った。
電話が掛かった今日は約束の5日までには1週間は有ったが、頭の中がケーキまみれになっては現実もケーキまみれにならねばいけない使命感が出てきてしまった。
久しぶりにケーキを作るのであれば多少なりとも練習は必要である。
そう、今日の買い出しは練習のためだ。
必要経費、としてプラス四郎には請求する。
エコバッグ2つ分の材料を買ってきた。
イチゴ以外のフルーツは缶詰ばかりで凄まじく重かったが、思う存分ケーキが食えると思うと足取りは気持ちだけ軽く階段を上がれた。
小麦粉も安売りのものを大量に購入。
せっかくなのでスポンジも自分の手で作る事にした。
調理方法は省くのだが、久しぶりに作るとは云えど、手際の良さはパティシエになれる程であろう。

―――調理、加工…そして完成。

食べる描写を忘れる程に美味く、気付いたら作ったホールケーキを全部1人で食ってしまっていた。
一気に全部食ってしまったために血糖値が上がり過ぎてしまい台所の床に転がり、暫く動けなくなったが俺は大満足である。

当日まで生クリームばかりの生活をしていた。
顔が丸くなったが本望だ。

5日は気なんて使ってやらず生クリームと果物が特盛の甘い甘い甘いケーキにした。
しばらくの付き合いから考慮するとアイツは食っても2〜3口だ。
誕生日に1人寂しくよりも、適当にズブリが出来たら良い、位のつもりで俺にケーキ作らせたんだろ。
誕生日だからと言って尻は貸したりしねぇ。
射的標準はプラス四郎だ。
誕生日なのにケーキ代を請求され、尻を使われ、最後は顔射までされて可哀想な奴!
アイツにケーキ塗り付けプレイをして、俺の中のモンブラントラウマを解消しよう、そうしよう。



あきゅろす。
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