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タツマは意外にも風呂は嫌いではなかった。
むしろ好きなようで日常会話で風呂、と単語を漏らすと尻尾を振り寄ってくる。

「風呂じゃ風呂じゃ」

嬉しそうな声を上げながらタツマが先に歩き出す。
浴室の扉を開くと先に入らせ、俺は服を脱いでから入る。
タツマは座って待っていた。
直ぐに熱いシャワーを出し小便で汚れた足を流し、石鹸で軽く洗う。
そのついでに体も洗ったところで頭も洗う。
面倒くさかったからシャンプーにリンスを大量に投入した。
頭と体の泡を流し、タツマは今か今か、と待っていたので掛けてやった。

「おほー」

ただ湯を掛けているだけなのに嬉しそうな声を上げるので思わず笑ってしまった。
先にタツマの体を石鹸で洗い、特に頭も丹念に洗ってやる。
タツマの頭にもリンスを大量に投入。
モジャモジャが少しでも収まれば良いんだが。
タツマは気持良さそうに目を細めていたが、お構い無しにシャワーを顔に向けて掛けた。

「ぶほっ!」

驚いて足をバタバタさせるタツマが面白ぇ。
いじめるのもそこそこに、頭と体の泡を流してやった。
シャワーを止めてタツマの髪の毛を絞る様にして多少の水気を切ってから浴室の扉を開け、一緒に出たが。

「はらへったのう」

の言葉をタツマが漏らした途端にリビングへとダッシュしそうになった瞬間。

「…タツマ!待て!」

咄嗟に出た言葉だったが「待て」の言葉にピタリ、とタツマの動きが止まり、しゃがめば犬の「待て」のポーズとなる。
びしょびしょのまま廊下を走られずに済んだ。
軽く頭を叩き頭を乱暴にガシガシと拭く。

「いたいきー」

と言う言葉なんか無視した。


「んまいんまい!」

俺はカップラーメン、タツマは丼にコーンフレークを入れ牛乳でふやかしただけのモンだが、口に入れては美味い!とイチイチ漏らしていた。
しかし元は犬だから仕方ないが、犬食いだけは何とかならんものか。
スプーンを握らせても放り投げて最終的には犬食いになる。
服を着せるも気付いたら脱いでしまう。

しかし服よりも先にパンツも履かせたい。
タツマの犬としての年齢は1歳にはまだなっていない。
人間となったタツマの見た目は10歳程で、チンコの上の土手にはチョロチョロと毛も生えている。
…俺が生えたのは14歳ごろだったため少しばかり悔しい。
生えてないのであれば全裸でも良いんだが、生えているのでは隠すべきである。
しばらくは小便にばかり気を取られていたが、そろそろパンツを下ろしてでの排泄を覚えさせるべきか。

リモコンでテレビを付ければ動物をメインとした番組がやっていた。
犬が出てくればタツマは目を輝かせて釘付けになる。


20100913


あきゅろす。
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