≪キュウリ話一部抜粋≫
それから連れて来られた場所は化学準備室だった。
此処は…思いきり古泉先生のテリトリーではないか。
これではもう古泉先生が満足するまで俺に逃げ道などないという事になる。
どんどん追い詰められていくこの状況をダハする術など分かるはずもなく、一先ず落ち着く為に辺りを見回した。
試験管やビーカー。スポイトにピンセットが綺麗に並べられている。棚にはよく分からない薬品が大量にあるようだ。
部屋の一角にポツリと置いてある机は古泉先生が作業する時に使うのであろう。そこだけは書類やファイルが散らかっている。
「さぁキョン先生、先ずは…そうですね、服を全部脱いで下さい。」
「全部!?あの、下だけじゃ駄目なんですか?」
「駄目ですね。」
何の目的があるのかはまだよく分からないがそこまでハッキリと全裸にならないといけないと言われてしまうとそうする事が正しいような気がしてくる。これぞ古泉先生マジックなのだろうか……不思議だ。
兎に角脱がないと無理矢理脱がされる可能性が大いにあるので俺はどうせ脱ぐならと自分でシャツのボタンを外し始めた。
こんな学校の一室で真っ裸になるなんて数時間前の俺は知るよしもなかっただろうな。
知っていたら、正直家庭科室など行かなかった。
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