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那須与一、扇の的を射る

讃岐屋島へ逃れた平家を追って、義経は海路阿波に上陸、陸路屋島に迫り、背後から平家を急襲した。
驚いた平家軍は、船に乗って海へ逃げたが、源氏軍が案外少数と知って応戦し激しい攻防が繰り返された。
日が暮れて両軍が兵を引きかけている時、沖の平家軍から年若い美女を乗せた小舟が一艘漕ぎ寄せてきた。
美女は、紅地に金の日輪が描かれた扇を竿の先にはさんで船べりに立て、陸の源氏に向かって手招きをしている。
これを見た、義経は、弓の名手・那須与一宗高に扇を射抜くよう命令した。
与一は、馬を海に乗り入れたが、扇の的までは、まだ40間(けん)余り(約70メートル)もあり、しかも北風が激しく吹いて扇の的は小舟と共に揺れている。
「南無八幡」と心に念じた与一が渾身の力で鏑矢を放つと、矢はうなりを立てて飛び放たれ見事に扇の要近くに命中。扇は空へ舞い上がり、ひらひらと海へ落ちた。
この様子を固唾を飲んで見守っていた源平両軍は、どっと歓声を上げて与一を褒め讃えたのであった。



あきゅろす。
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