※若干の下ネタ有りなギャグです。
↓
いつもいつも古泉ばかりが俺に抱きついてきたりと過度の愛情表現をくれるから何をとちくるったか今日くらいは俺から古泉に抱きついてみたりしてもいいかと思った。
そう、そんなちょっとした優しさを古泉なんぞにみせた俺がバカだったんだ。ああそうとも。今思えばそんなバカなことを考えた俺にラリアットをくらわせてやりたいね。
放課後、俺はまだ残っているであろう古泉を早足で探していると旧校舎の部室手前くらいで奴を見つけた。
15分くらい探していたからか目の前に古泉がいることに安堵を覚え、俺はそのテンションに身を任せ抱きつこうとしたのだ。
「古泉ぃいぃぃ!!??」
「っ!?!?」
何もないであろう廊下でこける俺。そして唖然とコチラを見て固まる古泉。
そりゃそうだよな、今俺、勢いあまって古泉に抱きつくはずが古泉のズボンずり下ろしてるんだもんな…。
っていうかお前のズボンすげぇ簡単にずり落ちるんだな…もっとベルトきつくしとけよ。なんて何とも客観的に思考が動くのは今の俺が緊急事態だからに他ならない。
目の前に現れた古泉ジュニア…いや、ジュニアというよりコブラとご対面を果たした俺はそりゃもうどうしようかと思ったね。
いっそのことコブラ古泉に"やぁ、こんにちは"と挨拶でもしてこの冷めきった空気をどうにかしてやろうか。
いやいや、逆に戻れないところまでいってしまいそうだ。…やめておこう。
「すすすっスマン!その〜なんだ、不可抗力だ。」
「いや…はい。」
おいおいおい、古泉のヤローなんか固まったまま動かないぞ。
そんなにこんな廊下でコブラをさらけだられたのがショックなのだろうか。もう少しお前は変態的思考の持ち主でこれくらいでショックとか受けないだろうと勝手に思っていたが、いや、まぁそうだよな。もし俺が古泉に同じことされたら公開処刑もんだ。
うん。ホントスマンな古泉。俺が全面的に悪い。悪いのだが…
「その…ずり下ろした俺が言うのも何だが…そろそろパンツとズボン履け。今のお前究極に可哀想な子になってる…って!?おいっ!!古泉ぃいぃ!?」
何でお前はそうやることが突拍子なんだ。
さっきまで茫然としていたかと思えばいきなり俺の手首を掴んで近くの空き教室に連れこまれるなんて予測出来るわけがないだろ!!
壁に押し付けられる。逃げ場がない。俺はこの突然起った古泉暴走フラグから逃げ出したくて仕方がない。
コイツの余裕のない笑み、これはマズイ。怒ってるとかそういうもんじゃない。簡単に言ってしまえば"ヤル気満々"な表情だ。
お前やっぱ変態だったんだな!さっき少しだけ考えを改めたのに無駄になったじゃねぇかコノヤロー!少しはTPOをわきまえろ。
「貴方がいけないんですよ。いきなり僕を誘うから。」
「誘ってないだろっ!?お前は毎度毎度ホント都合のいい解釈しかしないなっ!!」
部室でいきなり押し倒したり、勝手にキスしたり、挙げ句の果てに廊下で発情か!?
お前の家でなら100万歩譲って許すとしよう。だがな古泉、ここは学校のただの教室であり、セックスをする場所では断じてないんだぞ!頭の良いお前ならわかるだろそれぐらい!?
「もっともな意見かもしれませんが…何度でも言いましょう先に仕掛けてきたのは貴方ですよキョンくん。貴方がいう廊下で僕のズボンを脱がせたのは貴方ですよね?これはつまり、今すぐエッチしたいと捉えてもなんら不思議ではないはずですよ。」
そこを突かれると反論の余地がないのだが、俺は嫌だからな!こんなホコリが溜った教室でヤるなんて!!
超至近距離で迫ってくる古泉の胸板をぐいぐいと押し返しながら抵抗すると案外古泉はあっさり退いてワザとらしく口元に手をあてながら何やら考え始めた。
俺はといえば解放された安堵でその場にへたりこんだ。
視界に広がるのは真面目に何かを考える古泉の下半身だ。(未だにスボンを穿き直していない為ギャグにしか見えない。)
やはり古泉の為に何かしてやろうと思ったのがそもそもの間違いだったんだよな。嗚呼、早く帰りたい。
うなだれながら溜め息をつくと古泉は満面の笑みを此方に向けてきた。
「ホコリが溜った教室が嫌なんですよね?…それならキョンくん、保健室に行きましょうか!あそこなら幸いにもベッドがありますよ。ねっ♪」
「何が"ねっ♪"だ!俺はしたくないと言ってるだろ!ちょっ!?古泉!人の話を聞け!そして早くスボン穿けよ!!!」
あれよあれよという間に主導権を握った古泉は俺を軽々抱えあげる。勝ち誇った顔が実に忌々しい。
もういい、俺は諦める。お前の好きにしろ。
だがな古泉、頼むからズボンを穿けっ!この変態!!
END
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