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俺は願い続けた、無意識に。何ヶ月も、ずっと。

きっとハルヒが聞いたら激怒しそうなことを。

朝比奈さんが聞いたら気絶しそうな、そんな事だが俺にとっては結構重要なことで、それに気付いたのはまさに今、だった。



「僕は、貴方が好きです。恋愛対象として。」

何もない平凡な1日が終わるはずだった放課後、古泉はいつものように他愛もない話題を振るかのようにそう言ってきたのが始まりで。

俺は上手く反応が出来ないまま、ただ目の前でいつものように笑っている古泉を見つめるしかなかった。


否定の言葉が、拒絶の言葉が出てこない。

冗談なんだろと軽口すら言えないで、思考回路はぐちゃぐちゃだ。

心拍数がどんどんと早くなるのを嫌でも感じては戸惑った。



俺はこうなる事を望んでいた、のだろうか。

どうしよう、認めたくはないが嬉しくて仕方がない。


「本気…なのか?」

「もしも貴方に拒絶されたら冗談だと言うつもりでしたが、貴方にそんな顔されたらもう、冗談だなんて嘘でも言えません。」


そんな顔って、俺は今どんな顔をしているんだ!?

なにより俺が拒否ったらお前は冗談で片付けるつもりだったのか!?汚い奴めっ!

「嫌ならどうか僕を突き飛ばしてください。今ならまだ間に合いますよ。」

「間に合うって…」

「キスしますよ、っという意味です。」

「キっ!?」

まだ俺はお前に事が好きとも嫌いとも言っていないというのに行動が早いな!ハルヒの前でもその積極性を見せたらどうだ。


あたふたする俺をよそに古泉は両肩を優しく掴んでゆっくりと顔を近づけてきた。

これはもう顔が近いって域ではない。本気で古泉は俺にキスする気満々らしい。


嫌なら突き飛ばせといっていたが俺の両腕は糸が切れたように動こうとはしなかった。当たり前だ、脳が動けと命令してないからな。ようは嫌ではないということだ。

どうしていいか分からずとっさに目を瞑ってみる。

やんわりと古泉の唇が俺の唇と重なって、そしてすぐに離れていった。

恐る恐る目を開ければ先ほどと変わらない笑顔で俺を見ている古泉が無性に腹立たしい。

お前は余裕なのかもしれないがな、俺は色々初めて過ぎてどうしていいかなんてこれっぽっちも分からないままなんだよ!!!


「嫌では、なかったのですか?」

「わからん。」

「もう、後戻りは出来ませんよ?」

「知るか。」


後戻りも何もまだ俺たちは始まっちゃいない。これから、だろ?

どうせなら後悔するくらい突き進んでみるのも悪くないと思うんだ。



俺は願い続けていた、無意識に。何ヶ月も、ずっと。

好きだったんだ、お前のことが。


言葉にするのはまだ恥ずかしいから、せめてもと古泉の手をそっと握る。

少し冷たいその手に触れながら、俺はどうしようもないくらい幸せを感じた。




夢ならどうか覚めないままで。

この禁忌に神が、気付かないように。


END

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古泉から告白して結ばれる話が書きたくなって書いた産物です。

これはキョンデレですかね?(笑)


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あきゅろす。
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