「実は先日貴方が忘れていったワイシャツを届けに来たのですが…随分と気になる事を言ってましたね。」
「ワイシャツは感謝するが後者に関しては黙秘権を実行する。」
「却下します。」
「おいっ!何故お前にそこまで指図されなきゃならん!?」
「僕の事を貴方が考えていたのなら、気になって当然でしょう?」
気にするな、そこは華麗にスルーでもしとけ。
お前の寝姿に安着しているなんて言えるわけないだろ。
「言うまで学校には行かせませんよ。」
「は、ハルヒの奴が閉鎖空間を作る事になってもか?」
「そうなったらなった分貴方にも頑張ってもらう事になりますが…今は仕方がありません。」
何を頑張らせるつもりだお前は!?年がら年中そんな事を考えているのか、流石俺が認めるキングオブ変態。
くそっ、卑怯だ、卑怯すぎる!!
これでは俺にはどう頑張っても全て話すという選択肢しか残っていないではないか。
古泉の理不尽な要求に戸惑っていると、もうそろそろ準備をしないと間に合わない時間になりつつあった。
どうするか考えながらベッドを見れば相変わらずシャミセンは気持ち良さそうに寝ている。
呑気でいいな、オマエは。
それに習うように俺も布団に再度包まる事にした。どうせ今から古泉に全て話したとしても学校には間に合わないだろう。ならば俺は惰眠を貪る事にする。
古泉の奴は俺の行動がよく分からないと言った顔で見ているが、よく考えてみろ。お前は制服で暖かいかもしれないが、俺はさっきからずっとパジャマだったんだ布団で温まりたいと思うのは当然の結果だろ。
だからお前はボーッとつっ立ってるな。どうせならお前も寝とけ。
「それは…誘っていますか?」
「勘違いするな、性的に誘ってはいない。俺が何を考えていたか知りたいならお前も寝ろと言っている。」
だからそんな嬉しそうに布団に入ってくるな!!お前の家のベッドと違って俺のベッドは狭いんだよ!!わざと息を吹きかけるな気色悪い!!
「よく分かりませんが貴方の言うとおりにしましょう。」
「そうしておけ。とりあえず昼ぐらいまで俺は寝るからな。話はそれからだ。」
「わかりました。」
無駄に超至近距離で笑顔を振り撒く古泉を冷めた目で見つつ俺はさっさと寝る事にした。
古泉の奴は相当疲れが溜っていたのか既に眠りかけている。
これならきっとまた目覚めたら猫みたいに丸くなって寝ている古泉が見れるだろう。
とにかく今は少しでも寝て元気になったらハルヒの相手でもしてやれ。お前は少しばかり休むという事をしろ、まったく。
お前が起きたらちゃんと教えてやるから。
今俺の部屋にはシャミセンの他に体のデカイ愛猫がいるってな。
だからこれ以上、俺に心配させんな。
END
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長い割に最後がどうしても上手くまとめられなかったかもしれない(泣)
キョンは小動物が好きそうなので古泉の寝姿に愛しさを感じていたらいいと思いました。これもある種のキョンデレですかね?
最後の部分でキョンが世話焼き女房に見えたらそれでいいです(笑)
愛猫=可愛がって大切にしている猫。
【大辞泉より】
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