今日はたまたま、本当に特に意味は無かったのだけれど。同じクラスの女子がクッキーを作りすぎたと皆に配っていたのを俺も貰った、ただそれだけなのだが…。
「まさか、貴方が浮気なさるとは思いませんでした。」
なんて、古泉が昼休みにわざわざ俺のクラスにまで来て言いやがった。その時ハルヒはクラスにいなかったのが不幸中の幸いと言うべきか…いや、不幸には変わりないな。
なんせクラスの連中が何事かと此方を凝視していれのだから。
「お前は馬鹿か!?俺だけが貰ったわけでもないし、何より貰ったからといって浮気になるかボケ!」
それにお前は人の事が言えるのかと言いかけてやめた。何故なら珍しく古泉がマジで怒っているからだ。コイツを怒らせた時ほどろくな日はなかった。
が、しかし!!クッキー1つでここまで言うか普通!?先日お前だって女子から貰ってただろ!しかもそちらは正真正銘愛情付きだ。
ただ黙って此方を見ている古泉に俺も負けじと睨みつける。謝ったら最後、俺の腰が悲鳴をあげる事になる。いや、もう手遅れか。
「貴方は自分の魅力が分かってないからそんな事が言えるのです!!」
「はあぁ??」
机をバンッと叩いて力説し始めたと思えばコレだ。
おい、谷口!お前何国木田の後ろに隠れて爆笑してんだっ!!!
確認しておくが此処は部室じゃない。俺の教室だ。
そこで古泉は馬鹿な事を先程から大声で言ってるわけだな。
それをクラス中が聞いている。そして大半は笑いを必死に堪えているというなんともシュールな光景が広がっているのだが。
新手の嫌がらせか!?それとも新種の羞恥プレイか!?
だから谷口!お前泣きながら笑うな気持悪いっ!!!
この悲惨な状況をどうするか、小さな脳みそで考えてみたところで解決案なんて浮かぶわけもない。
「古泉…頼むからお前は落ち着け。」
「落ち着けるわけないじゃないですか!いいですか、貴方がクッキーを食べる姿はとても愛らしく僕はいつも興奮を覚えているのですよ!!」
「………………。」
とりあえず古泉を黙らせてみようと試みたが失敗に終わり、火に油を注いでしまったようで。古泉のマシンガントークは破壊力を増して止まる事はなかった。
もうホント、帰りたい。
やれやれと肩を落とし俺は現実逃避の如く静かに目を閉じたのだった。
こうして、古泉の盛大な勘違いのおかげで1日にして周りに関係はバレるは、案の定お仕置きと称して夜は酷かったはで散々だった事を伝えておこう。
嗚呼そうさ、俺は今日からクラスでガチホモ呼ばわりだよ。
これがもしも古泉の陰謀だとしたら俺は奴から逃げるなんてこと、出来ないのかもしれないと思いゾッとしたのは言うまでもない。
END
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今回は古泉が嫉妬深い子になりました。タイトルはライトのベルっぽく(笑)
ハルヒの事をあまり考えない古泉は私が書くと大変困った子になります。そして大暴走!!!(苦笑)
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