あと何日かしたら新年が来るというのに、俺はなんでこんな人混みに紛れているというのか。
肩を盛大に落として長蛇の列に並びながらゆっくりと歩いた。隣にいる古泉は鼻息荒く目標をしっかりと定めて彼方にあるであろう何かを求めてズンズンと前に進んでいる。何故だか無駄に俺の手をしっかりと握って…。
嗚呼何故だろう。
本当に何でなんだ。
俺は、何故古泉と冬●ミとかいうイベントに来ているのだろうか…分かる奴、誰か教えてくれ。
「もうすぐですよキョンくん!あと少しで僕が欲しいゲームが手に入りそうです。」
「あーそうかい。どうせガチなゲームなんだろ。で、勿論俺に似てるキャラがいるっていうオチか。」
「…流石キョンくん。仰る通りです。」
心底驚いた顔で此方を見ているがそれくらいならお前と過ごしていれば嫌でも分かる。
分かるのだが…何故俺も一緒に行かなければならないのか。ものすっごく周りからの視線がイタイのだが…。
「帰ったら一緒にやりましょうね。」
「……遠慮したいんだが、拒否権は…」
「勿論ありません♪」
やはりか。お前は俺に意地でもガチなゲームをやらせたいんだな。やったところで俺がハマる確率はゼロに等しいとは思わないのだろうか。
「…10分だけな。」
やれやれと思いながら吐き捨てるようにそう呟く。確実に古泉は満面の笑みをしているのだろう。俺はわざとそっぽを向いた。
古泉は特に気にする様子もなく繋いでいる手を更に強く握って歩きだした。
俺も随分古泉に甘くなったよな。それでもまぁコイツが楽しそうならそれはそれでいいかと半ば諦めていたりするのだが。
たまにはコイツの趣味に付き合うのもいいだろう。
その代わり大晦日から元旦にかけてはゲーム禁止令を出してやると心に誓うのであった。
だがしかし、いきなりやらされたゲームが開始早々エロシーンに入るのは反則だぞこの野郎!
2度と古泉が薦めるゲームなどやるかと思いつつ数週間後にまたプレイさせられるとは、この時はまだ知るよしもなかった。
END
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キョンは古泉に無理矢理連れられて聖地に足を踏み入れればいいと思いながらつらつら書いてみました。
ヤマもオチも意味もまったくないやおいヲタ話に…(爆)古泉はしょっぱなからキョンにマス●レードをやらせればいいと思いますww(笑)
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