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※またもやちょっとした日常の1コマ(機関パロ編)





平穏な日常が続く6月。
俺はこれからもまったりとした日々が続けばいいと思うのだがそれを望まない奴がいた。

言わなくても分かるであろう、ハルヒだ。

俺と古泉は上司からハルヒを退屈させるなとキツク言われている。何か面白いネタでも何でも提供しないといけないのだが、いかんせん俺にはそういったハルヒの興味を惹く事を考えられる脳なんて持ち合わせちゃいなかった。

そういった事は古泉に任せる。俺が下手な事を言って閉鎖空間を作らせてしまうよりずっとマシなネタを提供出来るのが奴だからだ。

「だから何か良いネタをハルヒに提供しろよ。」

「ネタと言っても、僕もそんなボキャブラリーがあるわけではないですから。なかなか難しいですね。」

「この際何でもいい。フォローぐらいは俺が入れる。」

「そうですか……では、確か長門さんが面白い本をお持ちだったはずです。それを涼宮さんに提供するのはどうですか?」

「本?」

長門がいつも難しそうな本を読んでいるのは知っているが面白い本だって?それをハルヒに渡せばアイツは暇潰しが出来るのだろうか?

…何故だろう、嫌な予感がする。


「おい長門、その本今持ってるか?」

視線だけ此方に向け長門は小さく頷く。

一応確認したいと伝えれば長門は本棚の奥にある薄い本を手渡してきた。

漫画…だよな。それにしちゃ何で男同士見つめあってるんだ?しかも片方の男が古泉にそっくりだ。

首を傾げ長門を見ると長門は静かに"読めば分かる"とだけ言って直ぐに読書を続行してしまった。

ペラペラ捲るが、まぁ出てくるのは野郎だけだ。しかもこの短髪の方が古泉モドキに口説かれ頬を染めている。なんだ、意味が分からないぞ。

「ソレ、漫研のみなさんが描いた僕と貴方の純愛漫画みたいですよ。」

「………は?」

「面白いですよね。僕も長門さんから借りて読んだのですがなかなか上手く描けてると思いますよ。」

オイオイオイ!?
コレをハルヒに見せるのか!?
バカか!?そんなんで俺と古泉を絡ませようなんて考えたらどうするんだ!?取り返しがつかないぞ。

それに長門!お前もなんてもんを読んでるんだ!?変な知識を持っちゃいけません!!

「任せて下さい♪僕はいつでも貴方と絡めますから。むしろ本望です。」

「お前が大丈夫でも俺は大丈夫じゃないんだよ!任せられるか!絶対ハルヒには見せないからな!!絡みたきゃ谷口にでも絡んでろ!」

「それはちょっと嫌ですね。」

こんなバカな事を古泉はマジで言うからタチが悪い。
そんな被害を被るなら俺がハルヒにたいして面白くもない事を言って閉鎖空間を作り出して上司に怒られる方がマシだ。心底そう考えたね。


「とりあえずコレは没収だ!」

手に持っていた恐ろしい本は取り上げておく。部室に置いてあったらいつハルヒが目にするか分かったもんじゃない。


「酷いですね。これでも僕は一生懸命考えたんですよ。」

「知るか。精々神人退治で苦労すればいい。くだらないことを言った罰だな。」

古泉は諦めたように笑うと長門が再度此方に視線を向けゆっくりと口を開いた。

「…問題ない。本はたくさんある。」

問題発言投下だ。古泉は安堵したような顔で"なら大丈夫ですね。"とか言ってるが一体何が大丈夫なのか俺は知りたくもなかったさ。

「長門…それは何処にある?」

「……秘密。」

何だか長門が少し楽しそうに見える。そんな顔されたらそれ以上追求出来ないのは俺が多少なりとも長門に甘いのがいけないのだろう。

長門が秘密と言うならその恐ろしい本たちの行方は知ることが出来ない。

自己嫌悪に陥りかけたその時、部室のドアが勢いよく開いた。我等が神のご登場だ。


「ねえキョン!!あんた今面白い事とか不思議な出来事とか知らない!?暇で仕方がないわ!」

なんて悪いタイミングでお前は現れてくれるんだまったく。

俺はハルヒの言葉を適当に流しながら、どうしたら古泉のくだらない策略を阻止できるか焦る脳で考えてみるが…正直俺の直感が諦めを暗示しているあたり絶望的だった。





機関へ
本日の報告書
『しばらくハルヒは退屈しなそうです。その代わり俺がストレスで倒れたら有給休暇下さい。』


END


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ギャグ第二段!
またの名を『古泉と長門とキョン』シリーズ2!!!(笑)←まんまだ。

無駄に機関ネタで既出確実なギャグでした。すいません、私は今回も満足です(爆)

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