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〜ちょっとした日常の1コマ〜






「だあぁあ!いつもいつも顔が近いんだよっ!離れろ!!」

「そうですか?僕は特に気にしないですよ。」

少しは気にしろ!!!
何が悲しくて毎度毎度古泉のハンサム顔を間近で見なくてはならんのだっ!?お前はどうか知らないが俺にそんな趣味はないっ!!

「僕も無いとは思いますが貴方なら有りだとは思いますよ。」

待て待て待て!!!
何笑顔でサラリと問題発言しやがる!?やはりお前はソッチの人間か!?俺を巻き込むなよ!丁重にお断りするからな!

「大丈夫ですよ。別に今すぐ取って食おうなんて考えてませんから。やはりまずは清い付き合いからですよね。」

「同意を求めるなっ!!!俺はお前と清い付き合いすらするつもりはない!」

「素直じゃないですね〜」

「俺は十分素直だバカ野郎!勝手に解釈して結論を押し付けるな。」

「でもいつも僕が近付くと少しだけ赤くなりますよね。アレは照れてるからではないのですか?」


…はい?
俺がいつ照れてるって?

何を言ってるんだ。寒気こそすれ照れた覚えはないぞ。皆無だ!

「でも…こうして近付けばやはり貴方は…ほら、赤くなりますよね♪」

本日2度目の至近距離。そしてオマケとばかりに耳元で囁かれる。
何が"ほら"だっ!!俺は赤くなんてなってないぞ…断じてなってない!!っというか自分の顔なんて見れないから知らん!!!

なおも至近距離を維持しようとする古泉を懸命に遠ざけながら、今の一部始終を見て、もしくは聞いていたであろう長門に助けを求めた。そりゃ必死の思いでな。


「長門!この変態をどうにかしてくれっ!!!」


ゆっくりと長門は此方に振り向き状況を把握するかのようにジッと見て、しばらくするとその視線をすぐに読んでいた本に戻してしまった。

おいおい長門よ、それはないんじゃないか!?


「…ユニーク」


………何がユニークなんだ長門!?お前はこの光景が楽しいのか!?あぁそうか、今この部室には俺の味方はいないのか…くそっ。


「長門さん公認ですね♪」

「だーかーらっ!!顔を近付けるなバカ野郎ぉおぉおぉぉ!!」


一際大きく響いた俺の声は、虚しくも合唱部の発生練習によってかき消されるのであった。

さらば安息の日々。
俺はまた1つ大きな問題を抱えたようである。


END


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