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悩める少年と筋肉痛


「っ、いたたッ!」
抱え上げようとクラウドの細い腿に手を回した瞬間、明らかに快楽の喘ぎとは違う悲鳴が上がった。
…一応言っておくがオレはまだ何も挿れていない。
「や、ちょっ…痛い」
「どうした」
「足、筋肉痛になった」
「トレーニングのしすぎではないのか?」
「……だって嫌なんだ。腕も足も細すぎて」
離して、と言われて渋々足を下ろす。また無理なウエイトトレーニングでも行なったのだろう。触っただけでこれなら痛みはかなり酷いようだ。がむしゃらに自主トレーニングをすることしか知らないクラウドは、たまにこうして度を越した筋肉痛を貰ってしまう。
確かにクラウドは全体的に細く華奢で体格も小柄だ。女に間違われるのが嫌な気持ちはわかるがオレは別にこのままでも構わない。なにより筋肉がつきすぎて自分よりマッチョになられては非常に困る。
「闇雲に鍛えても強くはならないぞ。ただでさえお前はあまり筋肉がつく質ではないようだしな」
「でも…そうでもしないと、俺……」
同年代や他の兵士達と比べて体格の劣ることが余程コンプレックスらしい。強く言ったつもりはなかったがクラウドは涙目になって俯いてしまった。
「すまない、そんな顔をさせるつもりではなかった。だが見た目だけの筋肉を付けてもあまり意味はない。特にお前のようなタイプはな」
「…………?」
オレの話に興味をもったらしい。クラウドが顔を上げ涙を溜めたままの瞳をこちらに向ける。その顔が凶悪に可愛過ぎて我慢がきかなくなりそうだが、今理性を飛ばしては確実に機嫌を損ねてしまうのでぐっと我慢する。
「何に使うかもわからないような筋肉を鍛えるよりも、お前の場合は実践で培われる実用的な薄くて強い筋肉をつけることを進める」
「…どういうこと?」
ああクラウド、そんなちょっと困ったような顔でオレを見ないでくれ。胸がキュンとしてしまうだろう。
「つまり、見かけ倒しで体格の良さに溺れているだけの奴は使えないということだ」
だから、と付け加える。
「無理なトレーニングを続けていても身体を壊すだけだ」
「じゃあ、どうしたら強くなれるかな」
見上げてきた真摯な瞳を受けとめる。何故この少年のひたむきさははこれ程までに胸を打つのだろうか。自分を追う者など、数えきれない程いるというのに。
「言っただろう、一番良いのは実際の戦闘で訓練することだ。」
目尻の乾きかけた涙をぬぐってやりながら諭してやるとようやく表情が晴れた。
「ザックスなら、性格に似合わず手加減がそんなに下手ではないから心配要らないだろう。早くお前が一緒に戦闘訓練できないかと言っていたしな」
「それ、本当!?」
「きっとお前から申し出れば喜ぶだろう。それに、時間があればオレも相手をしてやる」
喜ぶだろうと思って言ったのだが、クラウドは大きな瞳を更に真ん丸に見開いて呆然としている。あまり嬉しくなかったのだろうか。
「クラウド?」
「……………嘘」
沈黙のあとポツリと洩らしたクラウド。
「セフィロスが……俺と?」
「嫌だったか?」
「そんなわけない!…どうしよう、すごく嬉しい」
「それなら良かった。オレならザックスの苦手な魔法や戦術も教えてやれるしな。損はないだろう」
「損だなんて……嬉しすぎてどうしていいかわからない」
わからないと言いつつもクラウドの顔はとても嬉しそうで安心した。
「…ならさっそく稽古をつけても構わないな?」
「え?うわ、待っ…ぁぁっ」
すでにたっぷりと解してあったそこはさしたる抵抗もなく自分の雄を飲み込む。上がる悲鳴じみた嬌声は、腿を持ち上げられた痛みからか突然深く突き入れられた苦しさからなのか判別がつかない。
「ぁっ、やぁ…いた、い…っ」
どうやら掴まれた足の痛みの方がまだ勝っているようだ。ならば、オレのすることは決まっている。
「そんな痛みも感じないくらいよくしてやる」
低く耳元で囁けば腰が小さく跳ねて締め付けが強くなる。萎えかけていたクラウドのものはすでに熱を取り戻し先端に蜜を滲ませ始めている。
「…い、たぁ……ひどい…っ」
「まだそんな口をきく余裕があるのか」
これは本気を出さないといけないなと笑うと可愛い顔で睨まれ細く白い腕が首に縋りついてきた。その腕に力がこめられたのを確認してから上体を覆いかぶさるように折り曲げ接合を深くする。途端に甘く擦れた声で鳴くのを聞いて思わず口元がつり上がる。これなら痛みもすぐに快感へと変わるだろう。

心配しなくてもクラウドならいつか必ず強くなる。オレが認めているのだから間違いない。

それまで手とり足とり、たっぷり教え込んでやる。





END


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あきゅろす。
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