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under the moon


月明かりに浮かび上がる青白い裸身。
折り重なって揺れる影。
閃く金と銀。
まだ幼いとさえいえる少年の痩身を組み敷く男の双眼は夜陰の中にあってなお、輝きを失わない。揺さ振られる少年は顕著な男の熱に歓喜の声を上げ、滑らかな喉を惜し気もなく晒す。
「ぁ、ぁっ、ん…ぁぁ…っ」
男は少年の弱いところばかりを容赦なく突き上げ、その度切なげに鳴く少年の媚態に目を細める。
「…や、ぁっ…は…っ…だ、めぇ…」
「何が駄目なんだ?」
少年の喘ぎに、意地悪く男が感じやすい耳元に囁き返す。繋がった箇所が少年からも見える程身体を折り曲げられ、自然と深くなる結合に少年が泣きそうな声を洩らした。
「…はぅ…っぁ…深…っ」
「此処がいいんだろう?」
「…やぁっ…も…出ちゃ…」
「出していい」
少年を絶頂へと追い上げる男の声はどこまでも甘く、限界を訴える少年のものを緩く扱き解放を促す。
「ぁっ…ゃ…一緒、に…いきたっ、い…」
「…可愛いことをいう」
激しい揺さぶりに翻弄されながらも必死に訴える少年に、どうなっても知らんぞと囁く男の表情が僅かに綻ぶ。少年のものを扱いていた指で解放されかかっていた熱を塞ぎ止める。
「…ぁぅっ…ん…ッ」
「少し苦しいだろうが我慢しろ」
その言葉に、少年が苦しさに涙を零しながらも頷く。激しくなる律動に華奢な身体は揺さ振られるがまま。
「…ぁぁっ…く…セフィ……セ、フィ…ッ」
熱に浮かされたように瞳を潤ませ男の名を呼ぶ少年とは思えぬ壮絶な色香に、男の理性が吹き飛びそうになる。質量を増し更に少年を高みへ追い込む男の興奮に、少年の後孔はきつい締め付けで反応する。
「ぁっ、ぁぁぁ……っ」
「…っ…クラウド…」
男は果てる直前に抑え込んでいた少年の自身を解放し、同時に絶頂を迎えた。



「…は、ぁ…熱…」
叩きつけられた熱い飛沫に、達した余韻に震えていたクラウドが身を捩る。幼い身体には過ぎた快感に、ぐったりと身をベッドへと沈ませた。
「すまない、あまり手加減してやれなかった」
気遣う言葉が嬉しくて、本当は少し辛かったのだが大丈夫だとクラウドは首を振る。
差し込む月の光に片側だけ照らされた涙の跡が残る白い頬を、セフィロスの大きな手が優しく撫でる。その手に擦り寄り、同じく片方だけ浮かぶセフィロスの頬に、クラウドは手を延ばす。触れた場所が温かくそこから愛しさが溢れだすようで。それだけで感じる幸せ。交わる瞳に微笑み合う。
「あんな可愛いことを言われたら応えないわけにはいかないからな」
「…でも、嬉しかった」
いつもクラウドは経験や体力が違いすぎるとはいえ、自分ばかりが先に達してしまうのを申し訳なく感じていたのだ。
「お陰で今日はもう離してやれそうにないな」
緩やかな愛撫にうっとりとしていたクラウドだがにやり、と口の端を吊り上げるセフィロスになにか嫌なものを感じ慌てて身体を離そうとする。しかし未だ繋がったままのセフィロスから逃れる術はなく、無駄な抵抗に終わる。
「もう出来な…」
「大丈夫、なんだろう?」
「て、撤回!全然大丈夫じゃないっ」
「そうはいかない。オレを煽った責任は取ってもらおうか」
「煽ってなんか…っ…ぁ、うそ…また…っ」
もう少し穏やかな時間を味わいたかったクラウドだが、すぐに兆したセフィロスに有無を言わさず身体を突き上げられる。自分だけが感じて先に達してしまうのが嫌だっただけで、そんなつもりではなかったのに。
セフィロスもいつもなら成長途中であるクラウドの身体を考慮して幾ばくかの手加減をするのだが、月明かりのせいだろうかあまり抑えが効かない。月を見て血に飢える狼の気持ちが理解できるような、そんな自嘲に似た心境を持て余す。

滑らかな肌に消えない跡を残したい。
声さえ奪って犯してしまいたい。
激しく、貪るように。
その衝動すら、楽しむ要素。

暗闇に沈んだ部屋、月明かりの下の情事。
少しばかり狂った振りをして思うまま肌を重ねるのも悪くない。

揺れる影に合わせて洩れる甘い嬌声が、静かな夜に響く。





END


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あきゅろす。
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