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俺にとっても、
お前にとっても、


それから、アイツにとっても―――…


あの月は、光だ。






「――…満月」

俺は空を見て言った。そこには、俺の言葉通りに雲の間から顔を覗かせた満月の姿。

「……風流だねぇ」

冬の、満月は。それはそれは綺麗なもので。俺を不思議にさせる。

「……闇を照らす光」

あの月はきっと、ナルトのところからでも見えるだろう。あのナルトのことだから、何か勘違いして、月に願いごとでもしてるかもな。


俺はフッと笑った。
おかしくて、
おかしくてしようがない。


「じゃ。メンドいけど俺も…いっちょ勘違いしてやりますか」









勘違いをしたと
嘘ついて、


願うのは………



「あの月が、どうか俺とナルトにしか見えてませんように…」








月が願いを叶えてくれる、なんて話しは聞いたことがない。
だから、この願いが叶うこともない。








ｅｎｄ

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