--鳥--
鳥は、どうして空を飛ぼうなどと思ったのだろうか。
鳥を見ると、いつも思う。
ナルトは何故、絶えず笑っているのだろう。
ナルトに逢うたび、それを考える。
□ □ □
「なぁ、ネジ。お前ってば鳥好きなの?」
「……え、」
ナルトの声がすると思ったら、ナルトが俺の膝に座っていた。どうやらボォッとしてたらしい。いつの間に何だ、この美味しい姿勢は。
「……何で膝に?」
「ネジがボケッとして俺に気付かないから、悪戯しようと思って」
…そうか。
気付かなければナルトは膝の上に乗ってくるのか。覚えておこう。
「それより、ネジってば俺のこと無視してずっと鳥見てたぞ!ひでぇっ」
「そんなつもりは…」
なかったのだが、
また無意識に鳥に目をやっていたのか。
「何だ、鳥にヤキモチか。ナルト」
「そんなんじゃないってばよ!!ただ…」