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赤と緑の街の中、白ヒゲのジジイが大量発生して、様々に客引きしてる様はとても奇妙な光景。もくもく上がる紫煙を生み出している黒い服の男に其れを問うたら、まあ何とも簡素におざなりに祭りだと言われて、此方も簡素におざなりに素っ気なくそうかと言って納得してみる。
異国ならぬ異星の地には、変わった風習があるのだなあと辺りを見回して、油分たっぷりのニコチン野郎から離れた。(油分たっぷりの割にはかさついた手をしていたけれど。そうして私は案外その手が嫌いじゃなかったけれど。だってだって。)

例えば街角に響く歌。例えば店先に並ぶ甘いお菓子。例えば手を繋いで歩く母子。それは所謂幸せの象徴というもので。
けれども鼻歌混じりに酸味を囓り、右手にしっかり傘を握る私の今日の一日も負けないくらいに幸せだと識っているの。帰ったら銀ちゃんに肉まんを頼んでみよう。何だかんだとしぶりながらもお祭りには決まって何か買ってくれていたから、きっと今日だって。






071206



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