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赤い赤い公園にアイツと二人、喧嘩とも言えぬ日常を越して差し出された赤い長方形。乱れた髪もそのままに、ん、と一声だけで突き出される其れが何だか異様で、唇端の血跡もそのままに思わず眉を寄せた。
「なに――」 「――誕生日」
問うのと同時、表情一つ変えないアイツが一言。全くもって意味不明。私はコイツに誕生日を教えた覚えは無いし、祝って貰う義理もない。そもそも私の誕生日は十日以上も前に、ていうかもう二週間?兎も角とっくのとっくに過ぎているのだから。
「キモイ上にタイミング外し過ぎアル、そういう男は絶対大成しないって銀ちゃんが言ってたヨ」 「うるせー黙れチャイナ、さっさと食わねーとドブに投げ込むぜィ」
早口に交わされる言葉の押収が酷く気持ち悪い。何で私まで。何処かからカレーの匂いがしたから、奪い取るように赤い箱を掌中に収めて走って公園を出た。ありがとうなんてとても言えなかった。何だコレ。(だって夕日のせいでお互い真っ赤なの、めっさ滑稽!)






071118



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あきゅろす。
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