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日常的に吐かれる嘘や意地悪は、笑い声で帳消になって、極偶に洩らされる嘘の様な幸福は、笑って誤魔化して。与えられる甘味に溺れて仕舞いそうな未来が恐い。表現されると弱いのヨ、私。追い掛けるのは得意なのに、名前を呼ばれる事ですら唯一の特別になるなんてもうもうどうすれば良いの。
もっと構って欲しいと我が儘に翻弄してやりたいのに、其れを告げる暇すら無い程に満たされて。
一杯に詰まった呼吸の苦しさで自分の小ささと奴の狡さを識るのです。
手の一つだって握ってくれないクセに、何処までも的確に私の奥を貫く卑怯な男。眠りに落ちる一瞬でさえも止まぬ愛しさは私の全てを支配して。ああ、脳が腐り落ちそう。
どうか此れ以上を甘やかさないで、貴方に限っては、子供の筈の私ですら簡単に女に変わって仕舞うのだから。恋をするなんて、空に落ちるようなもの。

きっと不自由ですら幸福に変換されて仕舞うに、決まってるわ。





071018


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