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(※大学生設定!)




おくびょうな、そのとろけた瞳のなみだ。




頭じゃわかってるつもりだった。わざわざ口にしなくたってわざわざねだったりしなくたってわたしはたかやくんがすごくすごく好きだしたかやくんだってわたしを好きでいてくれてるって。それはわたしに対する言葉のちょっとしたところから、行動のちょっとしたところからちゃんと感じることができている。毎日じゃあないけどよく会ってるしならんで歩いてたまに手なんかつないだりして笑ってだきしめられたりだきしめたりキスなんかもしたりして。こんなにしあわせでいいのかとのろけじゃないけどたまにこわいくらい。 しあわせ、たしかにしあわせなのに。不安なはずないのに不安になる要素なんかなにひとつだってないのにたかやくんはわたしのとなりを歩いてくれるのに手をつないでくれるのにわたしに笑ってくれるのに抱きしめてキスだってしてくれるのになのになのになのになのになのに(好きだって、言われたい)これはわたしの勝手なわがまま(はっきりした、言葉がほしいよ)ねぇ、わたしのこと好き?なんて、そんなうっとうしいおんなのこになんてなりたくなかった。むかし少女まんがやドラマでよく見たシーン、こんなときに決まって出てくるやさしい好きだよの一言がどんなにうそっぽかったか。ああでもわたしは今そんなやりとりをほしがってるんだ!(やだやだやだ)すぐ目の前にいるたかやくんの雑誌に落とされてる視線と意識を遮ってねぇ、わたしのこと好き?なんてそんなのきけるわけないじゃない。わかってるよわかってる(好きだって言って)たかやくんは(できればどこが好きかも)そんなの (それでぎゅってして)ぜったいうっとうし(キスして)だめだ(好きだよ、)だめ(大好き)だ(たかやくんのこと)(好き)(たかやくんは?)(わたしのこと、)(お願い、好きだって、)(言って)ああもうだめ、頭が痺れる。鼻の奥のほうが、ツンとした。
「‥え、おい、篠岡?」
「‥‥っ、う‥」
「何、どうした」
「〜〜っ、!ぅ、っく」
「泣いてちゃわかんねぇよ」
「た かや、っくん‥!!」
すこし驚いたたかやくんの声、つぎにそれはいつもよりやわらかくなって、ついにはわたしを引きよせてそのなかにつつみこんだ。(そんなことされたら、)(だめ)(もっと涙が出てきてしまうよ)
「‥‥ったく、おまえいっつもひとりでぐるぐるしすぎ」
「‥っく‥うぅ、っ!」
「なに考えてっか知らねーけど、」
「だ って!‥っ、ひ」
「‥‥もーちょっと寄っかかってくれねーかな」
「‥‥っ、う‥!」
みみもとから響くため息まじりのあきれたみたいなたかやくんの言葉。ごめんなさいたかやくんわたしそうとううっとうしいよね言われた言葉はうれしいけどそれにあまえてしまったらわたしはさいげんなんかしらないからきっともっとうっとうしいおんなになるよそれこそわたしがいちばんおそれてることになるやだやだだめ、そんなのぜったいにいやだ。(たかやくんにきらわれたら、わたし、)
「‥‥で、何?なんで泣いてんの」
「‥‥っ、」
「‥おれには言えない?」
「‥っく、!う」
「‥‥‥まぁいんだけど」
「、っふ‥ン‥っ」
こういうときたかやくんはたとえわかっていたとしてもあんまり追求しない。 高校生のときよりのびたわたしの髪の毛をもてあそんでみたり指ですいてみたり、わたしがどうすれば落ちつくかをすっかり知ってるからまずはそうやってなだめようとする。(そのゆびのかんしょくが、とてもここちよい)(ほら、)すっと呼吸がらくになっていく、涙がながれるのをやめる、ちからが、ぬけていく。(たかやくんだ)(ああ、好きだなぁ)(好き)(たかやくん、好き)(大好き)(大好き、)(むねが痛い)(くるしい)(好き)
「‥‥っ、はぁ」
「‥落ち着いた?」
「‥ん、」
「あのさぁ、篠岡」「‥たかやくん、」
「、おう、何」
「‥わたし、っ!」
だめ、くちにしようとするとたかぶってしまってまた涙がこみあげてしまう(好きなの)(好き)(たかやくん、)(好き、)でも止まらない言葉がきもちが感情があふれて落ちていく(好き、)
「たかやくんが、っ、すき‥!」
「すき、すきなのっ‥く、う」
「っふ‥すき、たかやく、すき、だいすき っ!」
「ぅあぁぁ‥たかやく、ぅん‥!」
「ちょ、」
「すき、」
「しのーかっ」
「すき、っ」
「おちつけって」
「た かやくん、っは‥?」
「‥あ?」
「ふ、っ‥う‥!」
「たかやく、は‥っ!わた しのことぉ、っ!」
「っう‥う」
「、すき‥?」
「しのお「!ごめっ、なさ‥!」
「うっとおし、ね、っ!ごめ、っん!」
容量オーバー。わたしのなかにおさまりきれない好きと涙とごめんなさいとそれからそれから(もぉ、だめ)(たかやくん、)(たか「篠岡!」
「っ!」
「落ちつけ!」
「〜〜っ!ごめっ、」
「謝んなくていーから」
「‥たかやく、」
「‥そんなことで泣いちゃってんの?」
そんなこと、そんなこと、そんなこと。ああやっぱり言っちゃいけなかったんだそんなことで大泣きするわたしはなんて(あ、だめ)(なみだが、)(また)(たかやくん、)
「‥ばあか」
「っ、ひう」
「ほんっとおまえはいつまでたっても‥」
「ん、」
「おれらもう3年いっしょにいんだからさあ、」
「ぅ、」
「そろそろそんなにいろんなこと怖がんなよ」
「だ、って、ぇ」
「好きだよ」
「、」
「おれも篠岡のこと、好き」
「‥っうぅぅ‥〜、!」
ひとつふたつと落とされたその二文字にわたしの意識はしびれてとかされてしまいそう。(たかやくん)(わたしも、)(わたしもたかやくん好き)(たかやくんも)(好き、)(好き)(すき)
「‥わたし、っ」
「‥‥うん」
「わた し、っ!」
「‥うん」
「わ、わた‥っ」
(だめ)(いま、単純に、)(とっても)(うれしい)(あたままわんない)(ああ、もう!)
「、っすき・!」
「しってる」
(あ、)(この笑いかた)(しょうがねぇなあっていう)(わたしの)(わたしの好きな)
「しのおか、」
(あまいこえ)(たいおん)(やさしくって)(でもちょっとてれてる)(くちびる)(ああ)
「すきだ」



(たかやくん、わたし)(とけちゃいそう)(うれしい)(ありがとう)(しあわせ)(すき)(たかやくん、)(すき)


夢 見 た あ と で 、 夢 に と け た 。






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ぐでっぐでなabcyでした(^^)(^^)(‥)
ちよちゃんはぐるぐるしすぎると泣いちゃうこだと夢見ています。そしてたかやはそれに慣れている(^^)(ドリーマー)
途中から何がしたかったのかわからなくなってわたしもぐるぐるし出しました。(だめだ)
あえて見直さないでそのままアップしてみるという荒業。(!)


2007/08/05


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