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あの人が怖くてしかたなかった。

そう思っていたんだ・・・


「はぁ、また睨まれちゃったよ、オレ。」

毎日毎日、視線の暴力に耐えながら通う学校は、なぜだか息苦しくて、そしてふっと絡む目線に嬉しいと感じてしまう。

オレって実はM・・・いや、それはないよ。
アハハ・・・

「はぁ・・・何で、嬉しいんだよ・・・」

絶対に嫌われているに違いない。

あの時の事が、綱吉の頭に過った。
何といってもあの出会いは最悪だった。
並盛の秩序にスリッパで殴りかかった、あれ。
あれ以来、雲雀の視線の暴力と、共に放たれる殺気にいつか殺されるんだろうなぁ、オレ・・・と思い過ごすスクールライフが楽しい訳がない。

そんなこんなで、最悪な出会いに起因する自分の心境に、ほんの一かけらだけ恋情が含まれているなんて、この時の綱吉には分かる筈もなかったのである。

「ただいま・・・」

って何してんだよ!?と突っ込まずにはいられぬ光景がそこには広がっていた。
綱吉が帰宅するとそこには、一面の服服服・・・
(ただしそれらが全て黒だという事には突っ込まない。)

「よぉ、帰ったのか。おいツナ、どれが良いと思う。」

良いって・・・
全て、自分には似合いそうもない服装ばかりがチョイスされている。
この中から誰に似合う服装を選べと言うんだと考えながら、一つの服飾小物に目が行く。
そんな綱吉を見ながら、偉大なる先生は読心術を以って悩める生徒へと助言を与えたのだった。

「・・・お前が考えた奴にだぞ。慎重に選べよ、ツナ。」

そう言われて、綱吉は手にしていたケースを落としかけながらも、顔に集まる熱にただ焦るしかなかった。

(何で赤くなってるんだよ、オレ!!?しかも、何で雲雀さんにコレ・・・)

選んだのは、黒縁の細めなメガネ。内にはセンスの良さが光る、チェックの模様が施されている。
何よりも綱吉にとっての一番の決め手は、太すぎず細すぎない存在感のあるフォルムだった。
そしてこの眼鏡を一目見たとき、いや、誰か分からない人物に服を選べと言われた時、真っ先に思い描いたのが雲雀だったのだ。

そこまで考えて、綱吉はただ赤面しながら、全てを仕組んでいたであろう家庭教師を一睨みして、ぼそりと呟いたのだった。

「・・・ありがとう、リボーン。」

「礼には及ばねぇ。さぁ、自覚したんだ。当たって砕けてこい!!!」

そう言うと、日時の指定された紙と、告白にあたっての注意事項をねっちょりと指導されたのだった。



貴方を好きだと知ったら、こんなにも世界が輝いた。

貴方に伝えなければ、終わってしまうと思ったの。

この初恋が見事に実る事を知っているのは、優秀な家庭教師様、彼ただ一人だったのである。



なんてこったい!!!
リンクを同時にする筈が・・・

リンクタグを間違うという初歩的ミス・・・
穴があったら入りたいorz

文月様、本当に申し訳ありませんでした!!!




あきゅろす。
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