妙に天気の良い日だったから、何となく、本当に何となく外に出るのもいいかと思って屋上に登った。
ちなみにどうやって入ったかと言うと、俺が勝手に鍵を作った。

柔らかな雲のように煙草の煙は空へと登り、僅かに顔が緩むのが分かった。
授業とかいう面倒なものもねーし(奴等は授業中だが)横になってみるのもいいかもしんねえ、と思った時、ちょうど屋上の扉がなった。

誰だよ…、と少し不機嫌になりつつそちらに目をやると入ってきたのは────ポコだった。


「あ、ジャポ…」

「ポコ、何でいんの?授業じゃねーの?」


ポコは、どちらかというと真面目で授業をサボるような奴じゃ……ないはずだ。
しかも、心なしかその顔は落ち込んでるように見えた。笑っているのに。


「あはは、ちょっとサボってきた
見逃してよ、俺とジャポの仲でしょ?」


言いながらポコは俺のすぐ傍までやってきて地面に横になった。俺はそれをジッと見つめる。
何かあったか?なんて聞くのは野暮な気がして、聞けなかった(大方、みいこと喧嘩でもしたんだろうし)

だから、ポコの隣にただ横になってみた


「今日だけ見逃してやるよ」

「……あんがと」


そしてポコの背中を見ていたら、何故かとても愛しく可愛らしく思えて、帰りにピザマンも買ってやる、と俺の口は勝手に言葉を紡いでいた。




今日も空が青いなあ、なんて



普段なら面倒なことも、どうでもいいことも、こいつだってだけでこうも変わってしまうのはなぜだろう
答えは多分わかってるけど





第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!