不眠症とは、睡眠障害の中の一つです。睡眠障害には不眠の他に、過眠（睡眠過剰・昼間の眠気）過眠随伴症（夢遊症など）があります。
あんまり手を広げすぎると逆に混乱してしまいますので、主に不眠症についてのお話をさせて頂きます。

症状として先ず思い浮べるのが、『入眠障害』です。なかなか寝付けず、夜中に「寝なきゃいけない！」と義務感にも似た事を考えてしまいます。
しかし、焦れば焦る程、逆に神経を刺激し寝付けないという状態です。本人にとっては物凄く大変な事なのですが、なかなか周囲の理解は得られません。
理由は簡単なんです。
一過性の入眠障害は誰でも経験していますので、あんまり深く考えないんです。今このページを開いて頂いた方の多くは「入試の前」「部活の大会前日」「遠足や運動会」の前日に眠れない事は結構あったのではないでしょうか？
しかし一過性ですから、体のリズムを崩してしまうところまではいきません。ですから、『不眠症』はその状態が続くから大変なんだ、と訴えてもあんまり真剣に捉えてもらえないのです。
しかし、この状態を続けてしまう→慢性的な睡眠不足→体調を崩す→社会生活に支障が出る。場合によっては疲労がたまりすぎて、入院をされる方もいます。
残念ながら、心の病への関心が高まっている今でも、そこまでいかないと大変さを理解してもらえない可能性があるという事です。放っておくと、他の心の病に発展する事もあります。