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良くやった、と父は包帯だらけで横たわるスクアーロに労いの言葉をかける。
スクアーロは僅かに頷いた様だった。
パーティ会場に仕掛けられた爆発物は特にザンザスを狙っていたわけではなく、
パーティ主催者へ対しての過激派のテロの様であった。
今まで自分を守って死んでいった護衛達もこうやって父に声を掛けられて逝ったのだろうか。
皆、光栄だと、思って逝くのだろうか。
なぜだか、スクアーロがそう思うのは口惜しい、と思った。
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スクアーロに再び会えたのは一週間近く経ってからだった。
長らく留守にしまして、とたどたどしい敬語を使いながら云うまだ包帯が外せないスクアーロをザンザスは目線だけで呼び寄せる。
「なんだぁ?御曹司」
近づいて来たスクアーロの髪を思い切り引っ張る。
「イッテェ!」
「ふざけんなよ・・・カスが・・・」
「あぁ?」
スクアーロはザンザスに掴まれた銀糸を外そうと必死になっている。
「俺以外に傷つけられんじゃねぇよ」
「・・・う゛お゛ぉい、なに泣きそうな顔してんだぁ」
微かに馬鹿にしたような言い方が気に障り頬を張ってやった。
それでもスクアーロはにやにやして、
「なんだよ、御曹司、俺が居なくて寂しかったのかぁ?ん?」
今度こそ本当に馬鹿にした言い方にカッとして殴ってやろうと拳を振り上げてあっさり止められる。
「なっ・・・!」
そしてそのまま床に膝を付いたスクアーロに抱き締められた。
端から見ると小さい子供の様で誰も見ていないのだが気恥ずかしくて慌てた。
「ははっカワイーとこあるじゃねか御曹司ー」
ぐしゃぐしゃと髪を掻き回わしてくるスクアーロに、
ようやく腕から抜け出し
ザンザスは椅子に腰を落ち着けた。
「お前の主人は誰だ」
尊大に言い放つ。
「なんだぁ?アナタ様ですとでも言ってほしいのかぁ」
「・・・・・・」
暫らく睨み付けてやるとスクアーロはゆっくりザンザスの前で膝を付いたまま頭を垂れた。
「貴方に忠誠を、ザンザス様」
ザンザスはスクアーロの口元に手の甲を持っていく。
「お前は、俺のモノだ、俺以外に傷つけられるのも許さん」
「御意」
スクアーロはザンザスの手を取り微かに甲に唇を押し付けた。
愛逢月の紫乃様から相互記念に頂きました!ありがとうございます(*´∇`*)
ボス、超可愛いです!!!!!!!!子供っぽい嫉妬が堪らないvVV
あとびっくりする位スクアーロがかっこいいですよね。「御意」って「御意」ってえぇぇぇ!!!!!!!!!も、萌える…………!!
素敵なボスとアロをありがとうございました〜!!
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