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国友氏の創造した、個性的な登場人物の中から前島マリエと接点のある者を紹介する。
富沢琢矢

「マリエ……とり戻そうぜ、君の負けた金を!! あんな連中に20億もの金を払う必要なんかあるものか、逆にこちらから仕掛けて、奴らの金を巻きあげてやろうぜ!」
「警察なんかに行ったところで、この宝物はお袋さんの手に戻るだけで、お前のものにはならないぜ。でもオレが持っている限り、まだお前手に戻る可能性は十分にある。…………なァマリエ、手伝えよ」
「しかし、あのマエジマのはねっかえり娘がしっかり会社経営をしてるなんて、驚きだね?」


この「100億の男」の主人公。寝首を掻こうと思っていた沙貴が仕向けたことで邂逅した前島マリエに当初「君って変なコだなァ」との感想を漏らした。
前島マリエは彼を虜にして言うことを聞かすのに失敗した後、然程女に飢えていないと察したが、最高の相手、美娟がいたとまでは気付かなかった。
Index.44から59にかけての前島マリエ編の後も圭や奈緒子、レイチェルと経験してから再会した美娟に本当に好きと言った。
政一と前島マリエ以外のゲームの参加者の眼前でセックスを余儀なくされた後、政一達に思い知らせようとしてまたマリエを気遣い、殺す(彼の表現)連中に金の怖さを知らしめようとして、失踪した母、由江に連帯保証人にされていたため100億の借金のある自分と同じ想いを前島マリエにさせまいと思っていた。
前島マリエが沙貴に土地を売ったのを母に知られて涙ながらの演技で自分が吹き込んで唆したためにされると前島マリエにも思い知らせようと決意、態度を一変させる。土地代を替えた宝石をマリエから奪い、それで政一に仕手戦を持ち掛けた。
沙貴にマエジマの土地を売ったこともすぐに母に知られて詰めの甘い前島マリエだが、そのため政一の盗聴を見逃したとは思わず、彼もタイミングがよすぎると思うばかりで、その可能性を考えなかった。「ボクは口約束はマリエさんで凝りているのです」と言い出して公正を期するという大義名分を掲げる政一に言い返せず安アパートを拠点にせざるを得なくなっても「ガキの前で望まないセックスをさせられた件といい、お前は疫病神だな。ええ?マリエよぉ」と言って戦犯扱いすることはなかった。
終盤、勤め先に罪を擦り付けられた和美を救った後も事態を看過できずに協力を求めた。
最終回前に沙貴の導きで駆け付けた前島マリエに政一と圭、ベンチャー社長達と共に天善と対峙した。

久我山沙貴

「ね、知ってる?マリエさん、あのホテル跡地を管理するだけの目的で作られた不動産管理会社に、取締役として名を連ねているのよねェ」
「ええ……何かとお急ぎの様子だから、すぐに振り込ませますわ」
「なんでしたら、出るところへ出られても結構ですわよ」

Wikipediaでも琢矢の次に紹介される(琢矢のフィアンセの和美もIndex.1から登場だが、それより先)、「100億の男」のキーパーソン。
前島マリエの登場以前にアメリカの全米のみならず世界中から優秀な生徒が入るというビジネススクールで開校以来の好成績を収めた(「東洋の奇跡」と言われた)と語られ、今は日本の財界を牛耳る国土創成社の企画開発部部長。琢矢の直属上司にあたる。
狡猾極まりない性格をしており、前島社長に言うことも本気で思ってでかは定かでない(前島マリエにも才知は母譲りのような感想は漏らしていない)。
詭計で美娟を失脚させ、そのライバルと商談を成立させている。父、天善が欲するマエジマの土地を手にしようと策を巡らせていた。和美が彼女のために死に追いやられた(後に生き延びたと判明)と知った琢矢が嬲った後、その土地の管理会社の取締役と知っている前島マリエと会うよう仕向けた。前島マリエが“おとり込み中のところ”で琢矢を“お借り”するのを承諾した。
前島マリエとデートさせた琢矢には“あのコ、相当屈折しているでしょう”と言った。学生時代にその成績を凌駕した美娟を追い落として、上記のように女子大生の前島マリエ(名門に通っているとも言われない)が小賢しい小娘にしか思えなくとも仕方ない才女だが、琢矢に擦り付けるしたたかさを知った時の内心でも前島マリエには「さん」を付けている。
生まれて間もなく母は他界し、天善に兄の善彦と別々の有力者に預けられて家族は年に一度しか会わなかったという子供時代が描かれ、愛も信じる心も不要、力が人を集めて全てと断言するようになるまでの経緯が分かる。天善を戦国武将を引き合いに出して非難していた。
恐らく自分の所以上の大企業の跡取りと政略結婚させられそうになって、ゲームに興じつつ他の参加者の真意を測りかねて友と思っていた前島マリエ、彼女に自分に通じるものを感じたかは定かでない。
終盤で自分を絶縁した天善の下にきている琢矢と会わすよう前島マリエ達を手引きした。
個人的には彼女(とその成績を塗り替え、対比を描かれる楊美娟)に遜色のない才女となった前島マリエが見たかった。


前島社長

「今回のお見合いのことは私から先方にお詫びしておきます。でも、あなたのお相手は、この私があなた最もふさわしい方を見つけてあげます。勝手は許しませんよ!」
「どうせ、土地を売ったお金を持ってどこか遠くへ二人だけで行こうとでも言われたんでしょ!!」
「……私よ。人を使ってマリエと富沢琢矢を捜してちょうだい。警察より早く見つけてほしいのよ!……絶対に、マリエを犯罪者なんかにできないわ。……前島家の名誉を守るためにも!!」


前島マリエの母。19年前に失火で夫の隆を亡くして以来、女手一つで株式会社マエジマを動かし、財界の大物が集う経済連友会に入っている。
沙貴はお嬢様言葉で“私達、働く女性の鑑として”尊敬すると言ったが、どこまで本心からか怪しいもの(彼女はその回の紅一点。娘は“まだ女子大生”)。
娘の反感を買い、好きでもない相手とのお見合い(その相手は作中出てこないが、マエジマ以上の一流企業の御曹司で、政略結婚のためと思われる)を進めていた。琢矢が半年前から交際している恋人でこの機に話すことにしたという嘘を信じて相手先に断ることとしたが、上記のように以後のことで念を押していた。我が娘はどこまでも聞き分けがないと感じ、聞いてもらえる方がおかしいとは微塵も思わなかった。
それ以外にも反感を買う理由があると思わせるものがある。調べで娘が事前に渡航の準備もしていたと分かり、飽くまで琢矢が悪いと思った時は前島家の体面のために犯罪者を出さじと奔走する。
娘がためていたものを爆発させた時は言葉を失い、その後時が動き出したと諭されると、新たな人生を踏み出す決意をする。
前島マリエはこの母に対する見返そうといった感情抜きで資質を開花させれば、盛り上がった。彼女は“マリエったらこんなに立派になって…剛さん、見てくれているかしら”と思えばよかった。


真鍋政一


「へへへ……マリエさんから20億入ってくるんだよ。20億!!すごいなァ……バカだよなァ、あんなくだらない遊びに20億も負けるほど熱中してさ。金の価値がてんでわかってないよ。」


昇学工業の跡取り。金と暇をもて余す金持ちの若者同士のゲームの胴元(一捻りほしいと催促されて街頭で庶民を使った賭けを考えるまでは無難なルーレットやカードゲームを行っていた)。そこで負け続けた前島マリエに総額20億貸していた。
庶民が対象の予想ゲームの内容の横領の次がセックスでは飛躍しすぎている。咄嗟に賭けの内容を自分達の間に持ってくることを思い付いたと言ったが、前からゲームを盛り上げるためマリエにセックスさせることを目論んでいた可能性もある。
マリエを他のゲームの参加者と共に嘲笑うが、彼らからも気付かれることなく巻き上げていたという(3枚目のカードを出す条件を覚える必要のないバカラあたりでいいように儲けていたということか)。
高校の時から株をやっており、仕手戦を快諾する。
前島マリエはああした目に遭って彼は怒ると怖いと言っておいて盗聴に気付かず、戦犯ともなった。
架空の小切手などで強かに立ち回った後、前島マリエ以外の参加者に出資させて一大勝負に出る。敗れてその5人に袋叩きにされる。
Index.131ではは前島マリエに圭、ベンチャー企業の社長達と共に琢矢の下を訪れ、投資しようと思ったと言った。
前島マリエの後塵を拝しつつ、琢矢に協力する展開が望ましかった。

ゲームの他の参加者

「でもさァ、1億8千万も積まれりゃ人前でのセックスくらい誰だってやるよなァ!」(人相の悪い男1)
「そうよね、真っ昼間の渋谷のハチ公前ででもできるんじゃない?ね、マリエ」
(女)
「いやいや、お前なら何でもできるよ、マリエ」(人相の悪い男2)
「そりゃあいい、オレも乗った!」
「オレもオレも!」
(猿顔男と眼鏡男)

政一のホームパーティーで知り合った、前島マリエと同じ大企業のをいずれ継ぐこととなる跡取り達。金と暇を持て余しており、政一のゲームにのめり込んだ。人相の悪い男が二人、眼鏡男と猿顔男と女性。
前島マリエには表立って悪意を見せず、普通に友達と思わせつつ、金を巻き上げる腹積もりがあった(「あら 、私達の所と並び称されるマエジマの令嬢が私達に加わるですって?」「マリエ、楽しくしようぜ」と前島マリエが空々しく言われた様子はない)。
琢矢とのセックスを十二分に堪能してから前島マリエより狂気を帯びたゲームへの参加も口にし、政一と共に冷笑を浴びせる。前島マリエは今から金に使われる人間になったと言う。
政一は前島マリエのみならず勝ち負けを繰り返すこの5人からも金を気付かれることなく巻き上げていたという。
琢矢は心の中で“ガキども”と思っており、前島マリエとまぐわうのを見られるのは平気と思って続けた。
前島マリエの不本意なお見合いを知っていたかは不明。知っておりお見合いの相手が政一並にもてそうにない男であれば、琢矢とのセックスに臨む前島マリエを囃し立てそうなもの。
「あなたはあんな男と一緒になれば、好きなようにまぐわうことはできなくなるのよ?」
「今のうちにやりたい相手とやっておいた方が得じゃねぇか、金を抜きにしてもよ。ええ?マリエ」
いい男であれば、別の言い方をしそうだ。
「それもいい男だけど、結婚後はいくらいい男でも好きなようにセックスできるとは限らないじゃん?」
「負けず劣らずいい男と存分にやって、1億8千万円に見合う濡れ場を私達に見せるのね、マリエ」
何にせよ前島マリエは彼らは友と思っており、腹黒い算段があっても口に出さない。
経費まで惜しむ政一の口車に乗せられ、フェラーリがほしいなどと思って彼の琢矢との仕手戦に参加、ノンバンクに親の威光をちらつかせる、箪笥の肥やしの権利証を持ち出すなどして金を用意する。
仕手戦に敗れて全員が琢矢の言葉通り地獄を見ることとなり、その時は子供のようなことを言えないと政一に言われる。「あなた達の親も私の母、前島社長ばりに怖いんだったわね?どう怒られるか楽しみだこと」と意趣返しで言う前島マリエも見たかった。
男は3人にして、女は2人であればよかった(沙貴ばりの長髪とボーイッシュな髪型で差別化できれば尚良し)。それぞれが琢矢と前島マリエのセックスを批評し、終わった後片方が男の一人に続いて前島マリエに「犬の相手もいいけどマリエ、私はスタイルも変態度も抜群の女を手配するから、百合の世界で堪能させるのよ。いいこと?」と催促してもよかった。仕手戦の後マリエが意趣返しに15億の一部を恵む代わりに男性陣に嫌な女と「ベクトルの違う嫌な女を3人連れてきて、相手をすれば分けてあげるわ」とセックスをするように迫り、女2人に「あなた達は貝合わせやら何やらで楽しませてもらおうかしら?」とせがんでも「100億の男」は面白くなった。
終盤、彼らも政一に続いて前島マリエに同行し、「マリエ、俺達に国土創成社の跡取りに負けねぇ財界のプリンセスになったお前のように…」「天善失脚に役立てるか分からねぇけどよ…」「私達にできることをして、尽力するわね」と言って琢矢に協力してもよかった。

根本健治

「オレの昔の人脈を使って、可能なかぎりダイム食品とスピリッツケミカルの情報を集めてみよう!株価を左右するような情報が入手できるかもしれん!」

通称ショーケン。天善のため全てを失った、元やり手の証券マン(ホームれすとなっており、前島マリエは琢矢の意外な知己に唖然としていた)。真鍋との株勝負に勝ち、ゆくゆくは天善を失脚させるため琢矢は協力を仰いだ。
その風貌は前島マリエ曰く「ロングヘアの方がカッコイイわよ」。
前島マリエの言葉に眉唾物の噂で株価が暴落することはあると言った。素人の前島マリエでも知っていることは兜町の強者は云々と言うのが自身も海千山千と窺わせる。
終盤は情報屋のりさ子と面識があったと分かる。ルポライターの奈緒子を傍に置き、彼女がその懐剣といった感じ。前島マリエとは接点がなかった。

※広瀬恵美子と和好は前島マリエと言葉を交わすことはなかった。スピリッツケミカルとマエジマにも繋がりはなく、挙げない。
森下圭は前島マリエと入れ替わる形で登場した。終盤沙貴の導きで前島マリエ合流して琢矢下に駆け付けるまでの経緯は描かれなかったためにやはり除外する。
表紙


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