[携帯モード] [URL送信]


拍手ありがとうございます(^^)
短いですが、短いお話を1ページ用意しました。
よろしければ見ていってください。

※ヒロインの名前は「栫香奈」で固定されてます。








こんにちは。立花春華です。香奈の友達です。
私たちは高校時代からの仲ですが、最近香奈が新しく探偵事務所のバイトを始めました。
香奈の家に強盗が入って助けてもらったのをきっかけに始めたそうです。

しかし、香奈がそのバイトを始めてからどこかおかしくなった気がします。
よくわからないことを口走るようになったのです。


「またヤギに逃げられたよ……」

「あの袋親父…!」

「マシンガン装備したら女王様にも勝てるかな」


などなど。
ヤギや袋や女王様など、何の繋がりもないような言葉を並べています。
更には銃がどうのこうの言ったり、もっと体を鍛えなきゃダメだ!なんて妙に張り切ってもいます。

あぁ、この子はどこへ向かっているんでしょう。大人しくて可愛らしかった香奈はどこにいっちゃったんでしょう。

香奈は顔が可愛いし、老舗の饅頭屋で育ったからかは知りませんが、それなりに立ち居振舞いがおしとやかなんです。服装もちょっとしたお嬢様チックスタイルです。
だから、香奈に惚れている男はたくさんいます。直接面識はなくても、遠巻きに見られていることも多々あるんです。

だというのに……。


「あ、因幡さんからメール来た。……えぇっ!またヤギが出たの!?電話電話……。……あ、因幡さん?どこにヤギがいるんですか?……わかりました!すぐ行きます!じゃあ春ちゃん、私行ってくるね!」
「うん……」


香奈はバッと立ち上がると、カバンを引っ提げてバタバタ走り去っていきました。

その姿を何人かの男が目で追いかけていますが、まさか変な内容だとは思っていないでしょう。私だって、初めはそんなこと思いませんでした。


「あ、春華。一人?香奈は?」
「ついさっき走っていったわ」
「またヤギ?」


別の友達のグループが私に声をかけてきてくれましたが、やっぱりこの子たちも香奈のバイトを不審に思っているようです。

最近何で香奈がモテるのかわからなくなってきましたが、普通にしていれば普通にいい子なので、変なことを口走らなければいいんでしょう。
確かにいい子ですけどね。


「はぁー……」


香奈のことは心配だけど、今まで以上に輝いているし、楽しそうだから温かく見守っていようと思います。
ただ、マフィアだのなんだの言っているので、死ぬことはないようにお願いしたいところです。





(春ちゃん春ちゃん!私剣道も習ってみたいと思うんだけどどうかな?)
(これ以上強くなってどうするの)
(ヤギを逮捕するんだよ!)
(……好きにしたらいいんじゃないかしら)
(そうだね。私頑張るよ!)
(……………)



2015.03.06〜







第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[グループ][ナビ]
[HPリング]
[管理]

無料HPエムペ!