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　２００１年からの数年、１２月〜１月の間に、同じ地点から見える夕焼けを数多くスケッチしました。このシリーズは『印象夕彩』と名付け、自身のあらゆる画力を高めてくれたものとして、記念碑的な価値を持つ事となりました。
　
　夕焼けといえば「赤」というイメージが強いですが、実際には多くの色が混在しています。中心となっているのは黄色で、これにピンクが重なり、鮮やかなオレンジとなります。描く際にもこのように色を重ねると、きれいに発色します（混ぜると濁って茶色になりやすい）。
　大気中に塵や水滴が多いと光の散乱効果（前方散乱）がより強く働き、赤に近い色となります。色の名前としては『コーラルレッド（珊瑚の卵の色）』がそれに相当するでしょう。
　こういった鮮やかな色だけが強調されると大変派手なものになってしまいますが、そこは白系のクリームイエローや肌色がうまく調整をしています。どことなく落ち着けるのも、この色の柔らかさによるものなんですね。


では素猫の数々をご覧下さい。